ビジネスマン100人中VRの正解者57%、ARの正解者38%。今さら聞けないVRとARの違いとは?
昨年2016年は、ある2つの元年だったことはご存じだろうか? 2016年は「PlayStation VR」が発売されたほか、スマホゲーム『ポケモンGO』が世界的大ヒットになるなど、VR/AR元年と呼ばれた年だった。言われてみれば確かにそうだったかもと思う人はいるだろう。
では、「VRやARが何か説明できる?」と聞かれて即座に答えられるだろうか?
30~40代のビジネスマン100人を対象に調べたところ、VRを「仮想現実」と答えられたのは57%。「空想現実」(14%)、「架空現実」(13%)との回答や、「拡張現実」(11%)と間違える人もいた。
VRはまだいいほうで、ARを「拡張現実」と答えられた人は38%しかおらず、「仮想現実」と間違えた人が同じぐらいいた(36%)。
そもそも仮想現実(VR)や拡張現実(AR)とは何なのか?
まずVR(バーチャルリアリティ)は、仮想世界に現実の人間の動きを反映させて、現実のように感じさせる技術のこと指す。
VRといえば、「PlayStation VR」のようなゲームがすぐに連想され、ユーザーはヘッドマウントディスプレイと呼ばれるVRゴーグルを装着して、コンテンツを楽しむのが一般的だ。「PlayStation VR」の場合、迫力のあるゲーム映像と3Dオーディオ技術で、プレイヤーがあたかもゲームの空間に入り込んだかのような没入感を得られる。
また、こうしたゲーム以外にもYoutubeに公式VRチャンネルが設けられているなど、VRを楽しむ機器やコンテンツは増えている。
一方、AR(オーグメンテッドリアリティ)は、現実世界に仮想世界を反映させる技術のことを指す。簡単にいうと、「仮想世界に現実世界を反映させる技術がVR」で「現実世界に仮想世界を反映させる技術がAR」と思えばいいだろう。
ARは、現実世界に仮想世界を反映させて“現実を拡張させる”ので「拡張現実」といわれている。ユーザーはスマートグラスと呼ばれるメガネ型端末を装着するのが一般的で、例えばエプソン「MOVERIO」だと、大画面の映像やアプリを楽しみながらも、独自の光学技術で周りの状況も確認できるシースルースタイルを採用。ほかのことをしながら映像やアプリを楽しむのに最適な環境が手に入る。
余談だが、VRやAR以外にもMR(複合現実、ミックスドリアリティ)やSR(代替現実、サブスティチューショナルリアリティ)というのもあり、VRやARとともに現実世界と仮想現実の境目を取り払う技術として注目されていることも覚えておきたい。
米IDCが2月27日に公表したVRとAR市場に関するリポートによると、2017年の製品とサービスを合わせた世界支出額は139億ドル(約1兆5600億円)となり、2016年の実績から約2.3倍(130.5%増)に拡大する見通しで、2020年には1433億ドル(16兆1200億円)規模に達すると同社は予測している。一家に1台、VRやAR機器があるのが当たり前という時代が、すぐそこまできているのかもしれない。 <文/日刊SPA!取材班>
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