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東京で夢見る貧困女子27歳のリアル…新卒2週間で退社、借金130万円あり

 ギャンブル依存などではなくとも、今では生活苦から“普通の女子”が借金生活に陥るケースが増えている。井沢涼子さん(仮名・27歳)は、現在都内で派遣社員としてデザイン関連の仕事に就いている。月給は手取り20万円ほどで、アパートの家賃は6万円。これだけなら十分生活できるだろうが……。
若者の貧困どん底ルポ

インスタにはたまの女子会で食べた外食ゴハンを小分けにして何度も投稿。「周りからは外食ばかりしてるキャラと思われてます」

「毎月、借金の返済で5、6万円が消えていきます。大卒で就職した会社でパワハラをされ、入社2週間で辞めてからできた借金です」  その後はテレアポなどのアルバイトをしながら就活はしたものの、時給900円代での生活は暮らすことで精いっぱいだったという。 「面接を受けても、やはり入社してすぐに退職した経験があることが引っ掛かってしまい、採用になることはなかった。バイトだとフルで働いても家賃を払っていくだけで苦しくて、仕方なく消費者金融でお金を借りることにしました」
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2社から130万円超を借りている、井沢さんの借金明細

 最初は10万円だったものが、返済をすることで融資枠が広がり、返してはすぐにまた借りる生活に。毎月、最低返済額を返すだけで精いっぱいで、ほぼ残債が減らないという。とうとう債務整理をすべく弁護士に相談した。 「担当の方は『無駄遣いしている感じはしない』と言っていました。私は洋服もほとんど買いませんし、食事も質素。たまにお友達から女子会に呼ばれることはあっても、外食するのはそのときくらいです」  そんな彼女が唯一、惜しまず払うのが月1万円強のレッスン代だ。 「タレントになりたくて、そのためのレッスンを受けているんです。派遣社員なのは、正社員でいい働き先がないのもあるんですが、スケジュールに融通が利くからという理由もあって。まだ借金は130万円ほどあるんですが、当面は頑張ってみようかと」  どれだけ生活が厳しくとも夢は諦めきれない。若さゆえの胆力が、貧困に拍車をかけるのか。 ― [若者の貧困]どん底ルポ ―
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