更新日:2023年03月12日 08:45
仕事

定年後のバイトすら危うい…サラリーマン人生の終活「最悪シナリオ」

 少子高齢化が進む昨今、長く働き続けることはもはや必然に。かつての「働き方」がいよいよ微塵も通用しなくなるこれからの時代、60歳以降の人生を確実に乗り切るうえで必要となるものとは一体? 経歴よりも資格よりもずっと重要となる「サラリーマン生活の適切な終え方」をここに考察する―― 会社員人生の終活

定年後は再雇用?転職?アルバイト? 50歳以降は「第二のサバイバル期」

 60歳を超えても働くことが当たり前になった昨今。かつての会社員が思い描いてきた「定年」の概念は、近年、大きな変化を遂げた。  ’12年の高齢者雇用安定法改正により、「継続雇用制度を導入」「65歳以上への定年引き上げ」「定年制を廃止」のいずれかの措置を企業に義務化。働く期間の拡大に伴い、会社員人生の“終焉”は、大きな転機を迎えている。その一方で、8割の企業は「60歳定年」を導入しており、60歳以降に対しては1年ごとの更新制を取るなど、高齢者に対して「遊軍」的な扱いを取る企業が大半。 ========= <「高年齢者雇用安定法」改正後の定年制の状況> 60歳定年:77.7% 61~64歳定年:2.7% 65歳定年:15.3% 66~69歳定年:0.7% 70歳以上定年:1.1% 定年制廃止:2.6% ※厚生労働省「平成29年『高年齢者の雇用状況』」より =========  空前の人材不足が叫ばれるなか、企業における高齢者活用は遅々として進む気配がない。その理由を経営コンサルタントの中沢光昭氏は次のように解説する。 「人手不足とはいえ、ニーズがあるのは現場でバリバリと働ける“一兵卒”です。給料が3~6割下がっても文句を言わず、素直に現場仕事を回せる人材なら、仮に高齢者であっても大歓迎で再雇用されると思います。  ただ、50~60代の人材は、管理職経験者率が高いせいか、現場仕事は敬遠したり、“自分はまだやれる”と妙な勘違いをして周囲に口出しする人も少なくない。そういう人は、現役世代と同じ空間にいるだけで社内の空気が悪くなるので、会社としては雇いたくないのが本音です」
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肩書や過去の経歴は通用しない
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