更新日:2023年05月23日 17:50
お金

会社員でも「確定申告で得した人」副業と合わせて年収800万円の場合は…

 今年も確定申告のシーズンがやってきた。ほとんどの会社員は年末調整が済んでいるので「自分には関係ない」と思ってはいないだろうか? しかし、あなたの税金は、実はやり方次第でもっと減るかもしれない。お金の賢者や節税を実践している会社員の声を聞き、今から“余計な税金から逃れる知恵”を身につけてほしい!

副業での経費を駆使して課税所得を大幅に圧縮!

▼確定申告で「得した人」守屋祐輔さん(35歳)本業 500万円 副業 300万円
会社員の節税マニュアル

「つみたてNISAやiDeCo、ふるさと納税も取り入れて節税に努めています。有利な制度は使わないと損ですから」(守屋さん)

 物流業で働きながら、副業でもかなりの収入がある守屋さん。働きながらFP資格も取得した彼の税金対策は、まさに会社員のお手本のような内容だ。 「本業では年末調整の際に使える控除はフル活用していますね。具体的には、基礎控除、給与所得控除、社会保険料控除というサラリーマンならほぼ全員につく控除のほかに、iDeCoの掛け金分の小規模企業等掛金控除や生命保険料控除を申告しています。iDeCoでは年間3万円弱の節税になっていますね。もちろん、ふるさと納税もやっていますよ」  一方、副業ではセミナーの講師やブログの広告収入に加え、サイン(署名)デザイン業という一風変わった事業も行い、年間で約300万円を稼いでいるという。額が額だけに、昨年から青色申告に切り替えたという守屋さんだが、工夫している点はどこなのか? 「経費の内容ですね。あまりむちゃな内容にはせず、できる限り上乗せできるようにしています。具体的には、副業は主に自宅で行うので、家にまつわる費用も一部経費にしたり。家賃(作業スペース分)、電気代、ガス代はそれぞれ約20%を経費に充てていますね」
会社員の節税マニュアル

経費や領収書は月別にファイルに保存。レシートやカードも使い分けて計算がしやすいように工夫している

 ほかにも、FPなだけあって経費計上の勘どころを押さえている。 「確定申告書の『雑費』という勘定科目は使わないようにしています。実はここ、税務署にツッコまれやすいという話もあって。ほかにも、副業のサイン作成案件を受注するHPやブログのサーバー代やドメイン代、打ち合わせの喫茶店代、セミナー用機材の購入費なども経費にして、年間で約130万円は計上しています。還付金は出ませんが、何も経費にしない状況に比べたらトータルで約25万円ほどは節税になっていますよ」  税理士には依頼せず、毎年自分で確定申告をしている守屋さん。スムーズに申告をするために、副業で使った領収書はこまめにファイリング。さらに1年ごとに保存用の別ファイルで過去7年分を保存するという徹底ぶりだ。 「知人に聞いたり、ネット記事や書籍も読んで勉強しましたよ。知らないと損をする制度があったり税制が変わることもあるので、会社員といえども常に情報を仕入れるように心がけないとダメですね」  節税したければ日ごろの心がけから、というわけだ。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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