「生活苦しい奴声上げろ!」貧困バッシングに怒る名古屋の若者たち
先月18日に放映されたNHKのニュース番組に登場した女子高校生へのバッシングがネット上で過熱した。経済的な理由から専門学校への進学を諦めた女子高生の部屋にアニメグッズがあったり、アーティストのライブに行ったりしていることが判明。その結果、「この女子高生は貧しくない」と批判する声が続出した。この「貧困バッシング」をきっかけに、貧困や貧困バッシングに関する記事が連日配信されている。
そして、先月28日、名古屋駅前で、最低賃金を時給1,500円にするよう求める若者のグループ「エキタス 東海」のメンバーらによって、「貧困叩きに抗議する名古屋駅前緊急大街宣」が行われた。27日、東京の中心部である新宿では若者ら400人や作家・雨宮処凛らが集結するなど盛り上がりをみせた「貧困叩きに抗議する新宿緊急デモ」だが、地方都市・名古屋の若者の「貧困バッシング」への関心はどうなのだろうか。
「にっぽんど真ん中祭り」開催中の名古屋駅前は人で溢れかえっていた。その人ごみに埋もれるように、「エキタス 東海」のメンバーら20名ほどがプラカードを持って立っている。プラカードには、「貧困バッシングを許さない」「生活苦しいヤツは声あげろ」「富の再分配」「守れ憲法25条」「最低賃金は¥1,500」「片山さつきは議員を辞めろ」「NO残業代ゼロ」と書かれていた。
主催者「エキタス 東海」メンバーによる街宣開始の挨拶を皮切りに、1人ずつ集団の前でマイクを使ったスピーチが始まる。トップバッターの31歳男性は、今回の貧困バッシングに対して、「ネット上での人権侵害が無視されている」と主張。さらに、NHKの番組に登場した女子高生に、「チケットやグッズ、ランチ節約すれば中古のパソコンは十分買える」とツイートした片山さつき国会議員へ、「分断をつくる政治家は政治家を辞めてもらいたい」と抗議した。
【関連キーワードから記事を探す】
共産党は暴力革命を否定。本気で実力闘争を目指す中核派は? 若手活動家に聞いた
タイの反政府デモに現地の日本人はなにを思う? 「渋谷ハロウィンと同じレベル」
Zoomで「安倍やめろ」デモをやってみた
香港の民主主義が死んだ日。警察の実弾発砲を正当化する工作も…
元キャバ嬢が見た香港の夜。キャバクラは意外にも、日本人客で賑わっていた?
“日給7500円のバイト先”で見た地獄絵図「仕事を覚えられず、毎日殴られる同僚」「やる気がないバイトは病院送りに…」
家族が濃厚接触者に…それでもバイトを休ませてくれない店長に対して…
年賀状の仕分けバイトの壮絶現場、ノルマをこなせず“廃棄”する老人も…
阪急電鉄の広告炎上… “やりがい搾取”の現場は「肩書き与えて時給50円アップ」
コンビニの24時間営業の快適さを見直す時期にきている/鴻上尚史
値上げの本番は夏以降。出口の見えない修羅場が多くの世帯を苦しめる
手取り年金16万円の74歳、子供への仕送り4万円。相次ぐ値上げに不安の日々
炊き出しに並ぶ人々。ホームレスは少数派、タワマン在住も…貧困転落の防波堤
年収300万円の男性44歳、インフレ貧困に転落しそう。カードローン3万円が返済できない
手取り21万円で毎月5万円以上も貯蓄する40歳女性、賢い節約のヒミツ
「決まったことが伝達されるだけ」になってしまった学校の「職員会議」。「学校運営にかかわりあいたくない」という若い教員も多数派に
「プールの水出しっぱなし」事件が今年も続出。13日間出し続け「約300万円の損害」を出した小学校も
「中学生がなぜかハイブランドの財布を…」中学教師に聞いた、令和の学校トラブル。親は「買った覚えない」
「YouTuberの迷惑行為をマネする生徒も」中学教師に聞いた、令和の学校トラブル
「裸の写真がクラスのグループLINEに…」中学教師に聞いた、令和の学校トラブル
“世帯年収1750万円”なのに家計はギリギリ…?「ブランド品は“必要経費”」借金までして購入する妻の言い分
年収1000万円でも家計はギリギリで火の車?「車は国産、月2回の外食が精一杯」――大反響・苦しい生活トップ3
家族4人、都内で月10万円以下のギリギリな暮らし「昼飯はご飯に15円の納豆」――大反響・苦しい生活トップ3
月28万円3人家族のギリギリな生活。ディズニーは無理、外食は日高屋が限界――大反響・苦しい生活トップ3
「つみたてNISAはお得」と盲信してない?やってはいけない資産形成の“落とし穴”
「この出来損ない!」医学部卒の教育ママが息子に与える“教育虐待”の実態
日本が落ちぶれたのは「変わり者」を排除したから?わが国で“多様性”が浸透しない背景を生物学者が解説
高所得層が「子供を東大生にするために読ませていた本」とは?”世界に関心を向ける”ための3冊
中学部活の“ヒップホップ禁止令”が呼んだ波紋。「些細な問題すら当事者間で解決できない」社会が示すもの
笑い飯・哲夫が教育本を出版。「親御さんに伝えたいのは『がんばらないでいい』ということ」
この記者は、他にもこんな記事を書いています