他人からの「●●ですよね?」が微妙に違うと、つい言い直してしまうワケとは【コラムニスト原田まりる】
―[コラムニスト原田まりる]―
冬になると知人との会話の中で、ウインタースポーツの話題があがることがある。その際に知人から「スノボやるんでしたっけ?」と聞かれるのだが、その都度「いえ、スノボではなくスキーです」と毎回、言い直してしまう。はっきり言って「スノボやるんでしたっけ?」と訪ねてきた知人からすると、こちらがスノーボーダーであろうがスキーヤーであろうがどっちでも変わらないのだから「はい、やりますよ」と返せばいいものの、つい反射的に言い直してしまうのだ。
そしてこのような周囲からみると大差がないにも関わらず、自分の中では、“こだわりの一線”があり「いえ、◯◯ではなく▲▲です」と反射的に言い直してしまう現象は日常のいたる場面で繰り広げられている。
もちろんこのような“こだわりの一線”を死守するためではなく、単純に間違った内容のことを尋ねられて「いえ違いますよ~▲▲ですよ」と淡々と言い直す場合もある。
しかし“こだわりの一線”が絡んだ場合は、多少「ムッ」とした感情の機微が生まれたのち反射的に言い直しをしてしまうのだ。なぜこのように、反射的に言い直しをしてしまうのか。そして言い直すことによって一体何を死守しているのだろうか。
なぜそこまでこだわってしまうのか……
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