トップAV女優・紗倉まな「処女小説では業界のダークサイドを書きたかった」
現役トップAV女優として圧倒的支持を得ている紗倉まな。近年ではコラムやエッセイなど文筆家としての活躍も目覚ましい彼女の処女小説『最低。』(KADOKAWA)が、今月12日に刊行された。
家族に内緒で活動を続ける人気AV女優、AV女優に志願したセックスレスの人妻など、自らの仕事に葛藤を抱えながらも、懸命に生きる4人の女性たち。その姿を当事者である紗倉まな自身が描く。なぜ小説を書くに至ったのか? テーマにAV業界を選んだワケとは? 本人を直撃した――
――発売1週間で早くも3刷りが決まったそうで、おめでとうございます!ここまで大きな反響があるとは予測していましたか?
いやーもう本当にまさかここまでとは……。書き始めた頃は読書感想文みたいな文章で、このままじゃ形にならないと思ってましたから……。それでもなんとか発売できて、サイン会やSNSで皆さんの感想も聞けて嬉しかったです。第3章(美穂編)はセックスレスの夫婦を描いたのですが、ファンの方に「僕の家庭もそうだよ。勉強になった」と言われて。なるほど、こういう受け取られ方もあるのか……って思いました。
――そもそもの執筆はどういう経緯だったのでしょう?
一昨年末に雑誌『ダ・ヴィンチ』のインタビューで、私がすごく本好きなことをお伝えしたんです。そしたら、去年の夏に編集部から「いくつか短編を書いてみませんか?」とオファーをいただいて。ただ、書いてみてもしばらくは上手くいきませんでした。
その後、打ち合わせの時に編集の方から「紗倉さんにしか書けないテーマで書いてみましょう」と言われ、そこで初めて“AV業界”について書くという方向性が決まったんです。
ただ、それでもなかなか書けなくて、最初に書いたものはいったんナシになったりしました。なので今回、収録されている作品は年末に一気に書き上げたものなんです。
――やはりエッセイと違って小説を書くのは大変だったのですか?
そうですね。本当は自分に近い同年代の女のコの物語も書いていたのですがどうしても書き上げられなくって、結局ボツになってしまいました。自分自身と向き合わなくちゃいけないのが難しくてすごく悩んでいました。逆に書きやすかったのは、男の人の視点(2章の桃子編)とか10~20歳年が離れた女性の物語(3章の美穂編)のほうですね。
2~3時間でものすごく筆が進む時もあれば、1日かけて全く筆が進まないこともありました。撮影の仕事も平行してあったので、たいていは夜中を執筆時間に当てたのですが、アルコール度数の強いお酒を飲んで、マキシマム・ザ・ホルモンさんの曲を聴きながらだと筆が進んだりしたんです! しばらくはそれで乗り切りました(笑)。
――タイトルは『最低。』ですが、これはどのような意味を込めたのですか?
以前、半自叙伝的なエッセイを出版させて頂いたのですが、その時は明るい内容だったので、今回は業界のダークサイドを書きたかったんです。どのお仕事にも表と裏があるので自分とは違う女のコの生き方を描くようにしました。
それで、タイトルには彼女たちが普段、どんな心のつぶやきをしているのかと思い、その結論が「最低」だったんです。最後に「。」をつけたのは、つぶやき感を出したかったからです。
――物語にはAV撮影や女性のリアルな肉体の描写もありますが、そこはどのように学んだのですか?
自分の撮影だったり、性行為だったり、基本的には自分自身の経験に基づいてますね。女性の肌感は前にレズプレイをしたことがあって、そういう時、私は「自分は男だ!」と思って触っているのですが、「女性の肌ってこんな柔らかいんだ!」と感動したのを参考にして書きました。
――ここまで大反響だと、当然、映像化や次回作への期待も高まってきますが。
もしまた出版の機会をいただけるなら、次はAV業界とは全然違ったテーマの長編を書きたいですね。私は井の中の蛙で、この業界のことは知っていたとしても、それ以外は全然なんです(笑)。だから取材期間を長めに頂いて、銀行業界とか全然違ったお仕事ものを書いてみたいです。
――映像化に関してはいかがですか?(笑)
もし本当に実現したら……うわー! どうなっちゃうんだろう!(笑) 私自身、小説や漫画が映像化されると、原作と比べちゃうタイプなので。でも、自分の作品がいろんな表現で作品化されるのってすごく幸せなことですから。そうなるように願っています。
<取材・文/日刊SPA!取材班>
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『最低。』 そこに落ちたら、もう戻れない。現役AV女優による初の小説。四人のAV女優を巡る渇望の物語。
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