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「薬物依存症は病気」治療はどうすればいい?

 受診患者は、やはり40代、50代が目立つ。 「50歳からいきなり始める人は少なくて、30代までにやり始めているケースが多い。周囲にバレないように続けていたが、結局長年やっているうちに逮捕。執行猶予あるいは受刑を経て我々のクリニックに辿り着くパターンが多いです」  診断を受けることで、家族の絆が深まる事例もあるという。 「『ダメ、絶対』などで怖いイメージがついてしまったことで、『もう抜けられない。廃人だ』と本人や家族は思い込んでしまう。ですが、薬物依存症は『国際疾病分類』で定められているれっきとした精神疾患であり、治療すれば回復する道があります。そう伝えると、家族はホッとした反応をします。病気のせいでこうなっているのなら許せます、一緒に治療に協力しようという気持ちになるんです」  治療期間は人それぞれだ。 「依存症の治療とは、『今日は一日薬物をやめる』という状態を毎日積み重ねていくものです。やめ続けている期間が結果的に3年、5年、10年と続けば回復し続けているとは言えます。でも完治ではない。回復のためのプログラムはずっと続くんです」 【斉藤章佳氏】 精神保健福祉士・社会福祉士。依存症通院治療施設である榎本クリニックの御徒町榎本クリニック精神保健福祉部次長。アルコールやギャンブル、薬物性などさまざまな依存症の患者の治療に携わっている 取材・文/SPA!中年シャブ中問題取材班 ― [シャブ中の高齢化]が止まらない! ―
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