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「薬物依存症は病気」治療はどうすればいい?

 違法薬物の使用者は、憎むべき犯罪者だが、それ以上に、治療が必要な病気「薬物依存症」という病気を抱える患者でもある。そうした観点から、当事者やその家族の苦悩を受け止め、回復プログラムを実施しているのが、斉藤章佳氏(精神保健福祉士・社会福祉士)だ。 薬物依存症は病気…治療の道は長く険しい「これまでの治療法は、患者同士が自分の薬物体験を語り合うミーティングが主でした。薬物をやめ続けている仲間の姿を見聞きすることで、自分もやめ続けることができると気づいてもらうスタイルです。しかし最近では、『SMARPP』という名前で知られる、認知行動療法をベースとした薬物依存症再発防止プログラムが主流になっています」  認知行動療法とは、まず、自分が薬物を再使用してしまうリスクが高まるのはどんな場面なのかを患者自身にしっかり把握させる。そして、その各場面に遭遇した場合に、どんな対処行動をとればいいかを事前に学習しておくのだ。 「画期的なことに、このプログラムを薬物依存症の治療に導入するにあたって、今年4月から診療報酬の対象になりました。患者に実施するにあたってはテキストを使いますので、専門的なトレーニングを受けていないスタッフでも精神科医師の指導のもと携わることができます。多くの医療機関で、薬物依存症患者を救う機会が増えるということです」
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