定食戦線異常あり!外食チェーン野菜摂取350gの攻防とは?
続いて定食の王道、「大戸屋」。ここは野菜350gとは言ってないが、その代わりとなるのが「四元豚とたっぷり野菜の蒸し鍋定食」だ。大戸屋に行けば、毎回こればっかり頼む。白菜を中心とした野菜が山盛りで根菜類も多く、350gぐらいはあるのではなかろうか。ライスは無料で大盛りに出来るが、オーダー時に言わなければ、通常盛りのまま出される。野菜が多いので、結構満腹になる。蒸し鍋と言っても、スープはほとんどない。冷たいポンズのようなものにつけ、冷ましてから食べるので、夏場も問題なしだ。
以上、野菜3兄弟みたいな話だったが、ほかにも牛丼チェーンやファミレスでも、野菜炒め定食を始めており、外食業界は、空前の野菜ブームになりつつある。野菜は肉よりコストかからないからね。かかるのは調理する手間だけど、需要があるなら、今後もどんどん増えるでしょう。
というわけで、定食屋全盛の昨今だが、最後に日本最強の定食屋を紹介しておこう。名前は「半田屋」、仙台発祥の定食屋で、仙台の予備校に通っていたときは大変、お世話になりました。なにしろ料金が安い。当時ライスとカレーのルーで100円未満、ワンコイン100円で食事ができた。
現在でもその安さは驚異的で、ライスカレー290円、味噌ラーメン290円、かけそば180円と来たもんだ。もちろんメニューは沢山あり、とんかつから野菜炒め、コロッケ、ハンバーグ、焼き魚、煮物など、定食屋で考えられるものはたいがいある。オーダーは自分でゴハンやおかずを選ぶ方式で、500円あれば、もう腹いっぱいの世界だ。
この半田屋、40年前はおばちゃんがやっている、食堂みたいだったが、今やチェーン店化して北海道から沖縄まで50店舗以上に増殖している。東京は、以前北池袋にあったが、なぜか閉店した。今関東圏では、埼玉に数店ある程度だ。ビジネスモデルとしては素晴らしいが、いかんせん客単価が低すぎる。都心部は、家賃が高いので採算が取れないんじゃないか。
ここは逆転の発想で、客単価800円ぐらいのビジネスモデルを編み出して、ハイパー半田屋を開業して欲しい。どこぞの投資家さんが目をつけて、一気に100店舗増やすとかやってもらえませんかね。その時は、是非うちの近所にも1件お願いします。
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦。著書に『50歳からのかろやか人生』
今のところは、遠出しないと半田屋に会えない。仙台方面に行ったら、牛タンもいいけど、是非半田屋に寄ってみて下され。
■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦1
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