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ポケモンGOの熱狂から冷めるまでの早さは夏の恋並み【コラムニスト原田まりる】

 ポケモンGOがリリースされて1ヶ月ほどたち、「142種類コンプした」という声もあれば「もう飽きてやっていない」という声もちらほらと聞こえ始めてきた。リリース当初は繁華街に出ればどこもかしこもルアーが貼られているという異常な熱狂ぶりであったが、いまでは多少の落ち着きが見られてきたようだ。 ⇒【画像】はコチラ(ポケモン図鑑:捕まえた数118)
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1184733
ポケモンGO

私自身もここまで集めた

 リリースされたばかりの頃は、皆ルールを探り探りの中、少しでも多くの情報を得たいというユーザーの需要もあり、不確実な情報がさも真実かのように横行してもいた。ポケモンGOがリリースされてすぐ「ポケモンGOの為にスマホ買った!」と連絡をくれたA君もリリース当初は異常な盲信ぶりをみせていた。  A君はいわゆるゲーマー。FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)にも飽きてきたので、ポケモンGOに自主的にハマろうとしているようであった。ポケモンGOがリリースされてすぐ、A君から、「ルアーがたくさん貼られてそうな繁華街でポケモンを探したい」という提案があり、私たちは六本木でポケモンを探すことにした。  六本木に到着すると、A君は待ち合わせ場所から少し離れた場所で、さっそくポケモンGOを楽しんでいた。 「やっぱ六本木って夜の街だからズバットがたくさん出るんですね!すごいなあポケモンGO!」「え、どういう意味?」私が聞き返すと、A君はレクチャーを始める。A君によると出現ポケモンと出現場所に大きな因果関係があるらしい。六本木でコウモリポケモンのズバットがたくさんいるのは「六本木=歓楽街=夜の街」という因果関係があるからこそ成り立っている、というのだ。  この頃、私にはほとんど知識もなかったので、A君の説明に妙に納得してしまい「ポケモンGOってそこまで設定練ってるんだ!」と感心しっぱなしであった。A君と私はそのまま散策を続ける。  ほどなくしてスマホの画面上に、おたまポケモンのニョロモが出現した。するとA君が「ああ~そっか~なるほどね~!」と声を上げる。「え、どういう意味?」「いや、ここ港区でしょ?だから、水系のポケモンが多いんですよ。やっぱすごいなあポケモンGO!」  ……なるほど、そうなのか??ニョロモ以外にも、コイキングやヤドンなど水ポケモンが大量に発生していたのは、確かに“港”区ゆえんかもしれない。すごいぞ、ポケモンGO。そこまで設定に凝っているのか!
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引き続き感心しっぱなしのA君だがその後は……
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私の体を鞭打つ言葉

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