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金運アップなら稲荷神社がオススメな理由【オススメ初詣スポット】

 『全国「一の宮」徹底ガイド』著者の恵美嘉樹です。初詣はどこに行くか決めましたか。基本的にはご近所の神社でいいのですが、どうしても実現したい願いがある!という人が、どの神社、まつられている神様を選べばいいのかについて、歴史的な背景から御利益を分析して、まとめました。(神様の優越ではありませんのであくまでご参考にしてください) 初詣

お金の神様は? 子宝の神様は? 狐は神様じゃないの?

 やはりお稲荷さまでしょう。稲が成る=いななりというのが由来との説もあるように豊穣の神さまです。  非常に有名な神様ですが、謎の多い神様でもあります。  稲荷神社といえば、狐。しかし、狐は狛犬と同様に神様ではなく、神の使いです。  祭神は総本山の伏見稲荷大社では、宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)・佐田彦大神(さだひこのおおかみ)・大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)・田中大神(たなかのおおかみ)・四大神(しのおおかみ)の合わせて5神。5座あわせて稲荷大神としていますが、やはり最初のウカノミタマが一番重要と思われます。  が、日本書紀ではイザナギ・イザナミが産んだ数多くの神の一柱で食べ物の神様、古事記ではスサノオの子となっているのですが、なんだかなにをしたのだか、よく分からない神様なのです。  どうも渡来系の泰氏が信仰していたということから大陸系の信仰が入っているのは確実なのですが、どんな神かというと謎なのです。  日本書紀や古事記にでてくる神だから古いんでしょ?と思いがちですが、どうもこの神様を祭神にしたのは、後付けの感があります。  ウカノミタマでなく、稲荷大社として国史にあらわれるのは、平安時代の827年になってからだからです。  このときの記録が、「従五位下」を授けられたという記録です。  稲荷様といえばたくさんの赤い鳥居と「正一位」ののぼり。ところが、平安初期や奈良時代までは、あまり国として注目していた神社ではなかったようなのです。一度、五位をつけてからは平安時代中に、従一位(940年)、942年頃には正一位の頂点に立ちます。このスピードは異例で、なんらかの呪術的な効果のある祈りを平安時代の稲荷大社が「発明」したという可能性が高いでしょう。例えば、ハーブで護摩をたいて、病気をなおすとか。  国学院大の調査では、全国の神様数ランキングで、八幡、伊勢、天神信仰につづく4位につけています。これだけ増えたのは理由があって、江戸時代に、イナリ=家成りというだじゃれ的な意味合いから、屋敷地には必ず稲荷社を置くという「江戸しぐさ」(笑)が浸透したからです。
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全国「一の宮」徹底ガイド

それぞれの地域でナンバーワンの神社を意味する「一の宮」。北は陸奥から南は薩摩まで、68カ国の一の宮を完全網羅!


日本古代史紀行 アキツシマの夢

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