“レッスルマニア14”の点と線――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第284回(1998年編)
“ザ・ロック”ロッキー・メイビア対ケン・シャムロックのインターコンチネンタル選手権(第5試合)は、シャムロックのアンクルロックにメイビアがいったんはタップアウトの意思表示をしたが、シャムロックがレフェリーの制止を無視して攻撃の手をゆるめなかったためシャムロックの反則負けがコールされた。メイビア、というよりもロックの“大化け現象”はすでに秒読み段階に入っていた。
“新キャラクター”チェーンソー・チャーリーに変身したテリー・ファンクとカクタス・ジャック(ミック・フォーリー)の師弟コンビ対ニューエイジ・アウトローズ(ジェシー・ジェームス&ビリー・ガン)のWWE世界タッグ選手権“ダンプスター・ルール”(第6試合)は、テリー&カクタスが王者チームをダンプスター(ゴミ箱)に投下成功。ECWスタイルのハードコア・マッチがWWEのリングを占拠した象徴的な一戦だった。
第7試合にラインナップされたアンダーテイカー対ケインの“兄弟対決”は、ツームストーン・パイルドライバー3連発から“兄”アンダーテイカーが“弟”ケインからきっちりとフォール勝ちをスコアした。
この試合にはゲスト・リングアナウンサーとして“野球賭博疑惑”でMLBを永久追放となったピート・ローズが登場。ケインのツームストーン・パイルドライバーを食らって失神という醜態をさらしたが、ローズはその後、春の祭典“レッスルマニア”の常連メンバーとなった。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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斎藤文彦
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