雑学

「この感覚、初恋のときと同じだ」――46歳のバツイチおじさんは新たな出会いにビンビン感じた【第36話】

46歳のバツイチおじさんによるノンフィクション巨編「世界一周花嫁探しの旅」、今回の滞在地も7か国目インドです。前回、チリ人美女ガルシアとカリフォルニアのヒッピー野郎との「奇妙すぎる三角関係」に自ら終止符を打ったバツイチおじさん。失恋の悲しみを忘れるべく新天地を目指すのかと思いきや、なぜかバルカラビーチに踏みとどまるようで……。果たして新たなマドンナは現れるのか? 恋するバツイチおじさんのズンドコ珍道中、ヒートアップする中年の恋物語をお楽しみください!

「この子を連れて帰るなら、俺たち全員分のお金をお前が払えよ」――46歳のバツイチおじさんはアラブの荒くれ者に難癖をつけられた英語力ゼロの46歳バツイチおじさんが挑む「世界一周 花嫁探しの旅」【第36話 抱きしめてTONIGHT】

南インドで一番美しいと言われているバルカラビーチ。恋に落ちてしまったチリ人美女ガルシアと全裸で夜の海で泳ぐも、カルフォルニアのヒッピー野郎に彼女のハートを奪われてしまう。ガルシアから身を引いた俺はまたしても失意のどん底に落ちてしまった。

南インドで一番美しいバルカラビーチ

ガルシアへの失恋で深く傷ついていた。どう心をモチベートしても上がらないテンション。あれほど美しかったビーチが今はただの砂漠に見えてしまう。
しかし、花嫁探しの旅は続く。一刻も早くガルシアへの思いを断ち切らなければ――。
そんな時、俺を救ってくれたのがヨガだった。男を磨くために始めたヨガ。ラオウのような闘気を手に入れるため始めたヨガ。
ヨガトレーニングは自分が思ってた以上にきつい。しかし、ヨガをやってる間だけはガルシアのことを忘れることができた。

⇒【写真】はコチラ(ヨガ教室の様子) https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1293280

宿の屋上で行われるヨガ教室

ヨガをやる46歳のバツイチおじさん

インドで始めた朝夜2回のシヴァナンダ・ヨガも10日目になった。一緒に習っていたヨガ仲間は帰国してしまい、気づくと俺が一番古い生徒になっていた。南インド・ケララ州の暑さは日に日に増していき、日中は40度の超える日が続く。そんな中でやる天然ホットヨガは、かなりきつい。激しい筋肉痛に加え、脱水症状からかたまに足の指が痙攣を起こすのだ。

痙攣を起こす足の指。汚くてすみません

長年、会議室と編集室に籠り、昼夜逆転という不健康な生活をしていた46歳の身体は悲鳴を上げていた。だが、俺は知っていた。失恋の傷を癒すには運動で汗を流すのが一番いいということを。

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タイトル『ごっつ初恋ビンビン物語』

主演:ごっつ 脚本:ごっつ 監督:ごっつ
主題歌:田原俊彦『抱きしめてTONIGHT』
遡ること30年前。大分県大分市の郊外にある公立大分雄城代高校。
ごっつ16歳の春のことである。
終業のチャイムが鳴り、放課後の教室に男女のワイワイとした声が鳴り響く。
俺はクラスの女子と話しながら部活のバスケに行く準備をしていた。
すると、教室の後ろからポニーテールをしたお嬢様系の女子が入ってきた。

「誰だ? あの娘」

俺はその子に釘付けになった。ポニーテールがふわふわとなびいていた。信じられないくらい可愛い横顔。

女友達「あー、りゅうちゃん。紹介するわ。私の親友のSさん」
俺「あ、どうもどうも」

「どうも」を二回言うのは童貞の証だ。

Sさん「私、りゅうちゃんのこと知っちょんで~。バスケ部やろ」
俺「え? 俺のこと知っちょんの?」

俺は一瞬で恋に落ちた。
人生初めての恋だ。


Sさんは授業が終わると毎日親友に会いに来た。
そして俺はその輪に加わり、毎日3人でおしゃべりをした。

「楽しい! 楽しすぎる。綿菓子のように甘くてふわーとした気持ちや」

俺は完全に恋に落ちてしまい、毎日どう過ごしていいかわからなくなった。
彼女のことを考えると股間が、いや、気持ちがビンビンと張り詰めた。

「どうすれば良いんやろう?」
「…告白してみようかな」
「でも、フラれたらもう喋れんくなるしなぁ」

恋に悩んだ俺はバスケの練習が終わり、学校そばの「すずらん」と呼ばれるサンドウィッチ屋の前の公衆電話からデートの申し込みをすることを決意した。バスケ部のチームメイト中山のアドバイスだ。

俺「あのな……良かったら春休みに、一緒に城島高原の遊園地に行かんかえ?」
Sさん「……いいで」
俺「ホント? ホントに?」
Sさん「うん」


狂喜乱舞した俺は「すずらん」に戻り、チームメイトの中山とたむろしていた野球部、サッカー部、ハンド部女子にこう言った。

俺「何も聞かんで。今日、俺いいことがあったけん、みんなに『知っとるケ』(九州限定の50円アイスクリーム)おごるわ~!」

「この感覚、初恋のときと同じだ」――46歳のバツイチおじさんは新たな出会いにビンビン感じた

「しっとるケ」※竹下製菓HPより

が、喜んだの束の間だった。1年の終業式後の放課後――。

Sさん「りゅうちゃん、話があるんよ」
俺「え? なになに? 城島の予定?」
Sさん「いや、城島行けんくなった」
俺「え?」
Sさん「私の親友が昨日、りゅうちゃんの友達に告白してフラれたんよ。でな、私だけ幸せになれんちゅうーか、りゅうちゃんも同じ立場やったら同じことするやろ?」

俺は一瞬考えた。そして、こう答えた。

俺「…うん。そうかもしれん」

何を言ってるんだ、俺!

♪~AH もっともっと素直になれ
    心の中身を 空にして


俺「……でも、二人で行っても良い気がするけどな」
Sさん「え? りゅうちゃん、そんな人なん?」

♪~涙も溶かして 素直になれ
    愛が終わった わけじゃない


俺「いや、そうやな。……友達のこと考えるとな」
Sさん「そうやろう、やっぱり。そうやわな。…うん。だけん、ごめんな!」
俺「…うん!しょうがねー、しょうがねー」

♪~触れたら壊れそうな瞳だよ
  今夜は 片手で抱き寄せて
  君のこと~~ 守りた~~いぃ~~


どうもこの頃から、考えていることと逆のことを言う癖があったらしい。
俺は理解に苦しんだ。彼女は何を言いたかったんだ?

俺「中山、俺、もしかしてフラれた?」
中山「うん」
俺「……そうかな?」
中山「お前、完璧にフラれた。それが女っちゅうもんや」

童貞のチームメイト、中山の偉そうなアドバイスに従った。
それは、人生初めての失恋だった。

「女心っち、よーわからん!」

それから、俺は全てを忘れるほどバスケに打ち込んだ。
練習が終わってから、中山と夜11時近くまでシューテングをした。
何も考えることができないほど汗を流し、体を痛めつけた。

そして一ヶ月後――。
先輩に混じり、1年生なのに15番のユニフォームを初めてもらった。
死ぬほど嬉しかった。

「あれ? なぜか心が軽い!」

その頃には失恋から完全復活していた。
そうなのだ。汗を流せば心の汗もともに出てくる。
俺は自分を痛めつけることで失恋から立ち直る術をこのとき習得していたのだった!

ごっつ初恋ビンビン物語 完

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「あれ? 何でこんなこと思い出してるんだろう?」

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