男性は女性よりも「他人を信用できない」生き物である【カリスマ男の娘・大島薫】
―[カリスマ男の娘・大島薫]―
見た目は美女でも心は男――。「カリスマ男の娘」として人気を博し、過去には男性なのに女優としてAVデビューを果たした大島薫。女性の格好をしたまま暮らす“彼”だからこそ覗ける、世の中のヘンテコな部分とは?
いまやネットで出会うという恋愛の形は、さほど違和感のないものとなってきている。
マッチングサービスというものをご存知だろうか? マッチングサービスとは、パートナーを見つけたい人が登録し、プロフィールなどから理想の相手を探すサービスの総称。マッチング対象はビジネスから恋人までさまざまだが、こと恋愛ジャンルに関しては、ちょっとネーミングをオシャレにした出会い系サイトみたいなものともいえる。
こういった出会いを扱ったアプリも利用者が最近増えてきて、日本で最大規模を誇るpairs(ペアーズ)の累計会員数が500万人を突破したことなども話題となった。
出会いの場が増えると、女性は大変だなと思う。
ボクはごくたまに、男性から誘われる経験をする。フラリと立ち寄ったBARなんかで、いちいち「実は男性なんです」なんて言うのも面倒なので、相手が気付かなければ特に説明しないことも多い。そうすると、女性として口説かれることがある(気付いてて口説いてるのかもしれないが……)。
男性からたまにアプローチを受けるのは楽しい。男は誰かから求められる経験に不慣れだ。ボクはこの見た目になるまで男性として暮らしてきたが、基本的に男は恋愛をする際にリードする側を求められる。だから、誰かに積極的に誘われることがいままでなかったぶん、そういう状況が面白い。
しかし、これはボクが男性として生きてきたからであって、女性からすれば非常に面倒なのではないかと同時に考える。ちょっと愛想よくしただけで好きになられたり、密室に入ったら何を勘違いしたのか押し倒されたり。生まれてからずっと、そういう経験を何十年も続けてきたのだとしたら、そりゃもうさぞかし「男」というものにウンザリすることだろう。
ボクから見た「遊び」と「恋愛」の判断基準
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1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru
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