更新日:2022年08月28日 09:46
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大人のための真面目な「性教育サイト~OMGYes~」は使えるのか? 使えないのか?

「教科書」でムラムラしてしまいがちだった従来の性教育ムービー

女性 たとえば、
[ショートムービーでは女性器のどの部位をどのように触れば感じるのかを、実際にマスターベーションしながら説明している。ちなみに動画に出ている女性はすべて一般人で、年齢・人種・セクシャリティ問わず、さまざまな方々が笑顔で出演している。]

……らしい。  もちろん、自慰好きな女性にはとても役に立ちそうだが、セックスという“共同作業”において女性が快感を得ることを旨とするならば……やはり、男性が観て(理想なのは「カップル」で)“学習”しなければ、話は始まらない。  しかし、従来にあったこの手の性教育動画の最大の弱点は、観ているうちにムラムラしてしまい、学習どころじゃなくなってくる点にある。つまり、「教科書」が「ズリネタ」と化してしまうわけだ。  そういう意味で、僕ゴメス記者は「タッチビデオ」よりむしろ「さまざまな人種の女性が笑顔で出演している」ところに注目したい。我々日本人(男性)にとって「屈託のない満面の笑みで性を語る外国人女性」は、あまりのリアリティーの欠如から“性欲の対象”として、ほとんど“使えなく”なってしまうからである。  パートナーに悦んでいただけるよう、OMGYesから「大人の性教育」を真摯に受け、今後のセックスライフに活かそうとする前向きな姿勢は、たしかに素晴らしい。ただ、その性教育の内容が下手に充実しすぎているがゆえ、これに依存しきってしまうのはいただけない。  「2000人以上のリサーチを行っている」とは謳っている。だが、逆の見方をすれば「たかが2000人」でしかないのだ。  女性の性感帯は十人十色、千差万別。そして、いざ肌を合わせたときに相手の反応をじっくりと観察し、そこから個人個人で違う“ツボ”を発見して、その女性に最適で、最良の技術を提供する感性こそが“床上手”への道、ひいては“パートナーへの思いやり”へとつながっていく……。  「このとおりヤッとけば、もう大丈夫!」といった油断は、単なる傲慢、手抜きでしかないのである。 【山田ゴメス】 山田ゴメス1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。日刊SPA!ではブログ「50にして未だ不惑に到らず!」https://nikkan-spa.jp/gomesu(PC版)も配信中。著書『クレヨンしんちゃん たのしいお仕事図鑑』(双葉社) <取材・文/山田ゴメス>
大阪府生まれ。年齢非公開。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション・学年誌・音楽&美術評論・人工衛星・AI、さらには漫画原作…まで、記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味としながら、草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するライター兼コラムニスト&イラストレーターであり、「ネットニュースパトローラー(NNP)」の肩書きも併せ持つ。『「モテ」と「非モテ」の脳科学~おじさんの恋はなぜ報われないのか~』(ワニブックスPLUS新書)ほか、著書は覆面のものを含めると50冊を超える。保有資格は「HSP(ハイリー・センシテブ・パーソンズ)カウンセラー」「温泉マイスター」「合コンマスター」など
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