更新日:2022年08月31日 00:42
カーライフ

980万円のフェラーリ328GTS vs 実質5万円のBMW M3。カーマニア垂涎の名車対決

MJ:ま、値段のことはこれくらいで。それよりオレが328に買い替えたのは、前の458イタリアじゃあまりにも速すぎて、もう走る場所がないって感じたからなんだ。 K:だから、あえて古くて速くないフェラーリに乗り換えたんですね。 MJ:そう。速すぎると楽しめない。快楽を味わえない。でもこの328なら、フツーに走ってるだけで、ものすごく気持ちいいし、見た目もキュートで超絶美しい。現代のスーパーカーには望めない最高のゼイタクがここにある! 職人:それは持てる者の上から目線ですね。実質5万円でM3を手に入れた僕としては、この速さが夢のようです。 MJ:確かに速かったね。パワーダウンされてる北米仕様の並行輸入モノで、しかも21年落ちだから、マトモに走るのかと思ったけど、オレの328と互角でビックリした。 職人:僕にとっては生まれて初めての6気筒車。それも憧れのBMWの直列6気筒ですよ。これが自分の夢の終着駅、よくぞここまで来たなって感じです。 BMW M3K:実質5万円でも? 職人:コスパが高いってことです。 MJ:走行16万kmでも? 職人:それだけ走れた勇者ってことです(笑)。 MJ:ひょっとしてこのM3、今が底値でこれから値上がり……、はしないか。走行16万kmじゃ。 職人:仕事柄、年間4万kmは走りますし。 MJ:じゃ1年後には20万km! そこまで持つかどうかも怪しいな。これで走行5万kmくらいのディーラーもので、チビチビ大事に乗るなら値上がりもあった気がするけど。 職人:そんなタマは、そもそも予算オーバー。購入するのに300万円は必要です。 K:でも、これから値上がりしそうな底値のネオクラシックカーを狙うって、アリじゃないでしょうか? 職人:パジェロイオとか? 名車パジェロの名を冠して底値ですよ。 K:三菱GDIエンジンは不治の病を抱えてるじゃないですか! それより初代アウディTTなんかどうです? 30万円台からありますよ。 MJ:あれは名車だね。10年寝かせればイケそうだ。 K:マツダのRX-8もネオクラシック予備軍では? MJ:いずれにせよ、走行距離少な目で大事にされてきた個体じゃないとダメだけどね。物々交換レベルのクルマはたいてい過走行。余命は長くない。 職人:1年乗れれば御の字だと思ってます(諦観)。 MJ:美しく燃え尽きてね! K:応援してますよ~!
フェラーリ328GTS、BMW M3

撮影した職人が「当連載史上最高傑作の1枚が撮れた!」と自画自賛した1枚。ネオクラブームが来ていることをビンビンに感じました。早くチーム・ネオクラに入りたいです、涙(担当K)

【結論】 結局、無欲で名車を買い、愛をかけて大事にしてきた者が勝つのがこの世界なので、欲だけかいてもダメですが、クルマ好きならネオクラシックカーは狙い目。時代はそっちに振れている気がします
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
1
2
おすすめ記事