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座間市だけが治安が悪いと思われるのは心外…9遺体事件で住民が語る

「ここ1週間で、『座間市に住んでるの?大丈夫?』と聞かれることが急に増えましたね。昨年起きた相模原の障害者施設殺傷事件を含め、座間や大和、相模原などの神奈川中部のイメージが急激に悪くなっている気がします」  そう語るのは、座間市在住歴12年の専業主婦の女性(38歳)だ。
治安

※写真はイメージです

 10月31日、警視庁は神奈川県座間市に住む男性・白石隆浩容疑者(27才)を死体遺棄容疑で逮捕した。自宅アパートに9遺体(男性1人、女性8人)と“同居”するという白石容疑者の異様な生活は、連日メディアで大きく報じられている。  報道によると、部屋からは、クーラーボックス3つと、コンテナボックス5つ、ノコギリが発見されているという。  本事件で話題になっているのが、白石容疑者が住んでいたアパートだ。2階建ての2階、5畳ほどのワンルームのロフト付きで家賃は2.2万円。部屋には電気コンロ1台と流し台だけの小さなキッチンが付き、白石容疑者は狭い風呂場で遺体を解体していたと見られる。  現在、一部ネット上では白石容疑者が住んでいた座間市の家賃が“安すぎる”ことが話題になっている。  事実、小田急小田原線で相模大野をこえると、家賃の相場は一気に下落する。大手賃貸ポータルサイトHOME’Sの調べによると、相模大野駅徒歩10分以内の1Kアパートの平均家賃が5.44万円に対し、 ・小田急相模原 4.7万円 ・相武台前 4.22万円 ・座間 4.14万円  と、家賃が大きく下がっているのがわかる。

一学年80人の小学校で塾通いは4人

 では、神奈川県座間市とはどのような街なのか。  人口は13万人弱。大和市と相模原市に隣接し、横浜や都心へのベッドタウンとしての機能を果たしているほか、かつては日産の主力生産工場となる自動車座間工場が立地しており、工場と倉庫が並ぶ工業地帯として栄えていた。  有名人では松嶋菜々子が横浜で生まれたのち、デビューまでの期間を座間市で過ごしている。 「松嶋菜々子は、地元の中学に進まずに、相模原市にある私立の相模女子中に進学しているのは地元では有名な話。治安の悪さを感じたのかはわかりませんが、座間市民の中ではかなり少数派の進路選択であることは確かです。たとえば、娘が通っている小学校でいま学習塾に通っているのは、4年生の一学年80人で4人のみ。残りは東原中という地元の公立中に進みます」(地元男性・38歳・在住歴2年)  外国人が多いのも特徴だという。 「ブラジル、ベトナム、タイ人は日常的に見ます。娘の通っている小学校でも、ハーフの同級生が1クラスに必ず数人います」(同上)  松嶋は、なぜ地元の中学に進まなかったのか。 「当時の状況はわかりませんが、今でもこのエリアの悪い話があるのは事実です。今年夏、深夜にジョギングをしていたところ、公園に20人ほどの中学生がたむろしており、睨まれて慌てて引き返したこともありました。深夜のコンビニでは車高を下げたホンダN-BOXから大音量のEDMが漏れ聞こえてくる。横浜市青葉区の高級住宅街出身の自分としては引っ越した当初はかなり驚きましたね」
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