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メタラーによるジャパメタ蔑視を打ち破ったX JAPAN――「紅」とYOSHIKIの突破力

メタラーによる蔑視に打ち勝った「紅」

1989年9月1日に発売されたX『紅』。

 メンバーが揃い、1987年夏に制作された配布ビデオ「XCLAMATION」に、HIDEとTAIJIによってアレンジされた『Vanishing Vision』収録時に近い「KURENAI」が収録され、以降「紅」は、レギュラーナンバーとして演奏されている。  「紅」は、日本のヘヴィメタルを代表する楽曲として、SHOW-YAや摩天楼オペラ、GAUNTLETなど国産バンドだけでなく、ブラジルのSHAMAN、イギリスのDamnation Angels、イタリアのSoul S Chainsなどの海外バンドからもカヴァーされている。  「紅」は、その楽曲の良さでもって、メタラーによる“歌謡メタル”嫌悪や、“洋高邦低”意識による日本蔑視に打ち勝ったジャパメタのアイコン的な楽曲なのである。
(やまの・しゃりん)漫画家・ジャパメタ評論家。1971年生まれ。『マンガ嫌韓流』(晋遊舎)シリーズが累計100万部突破。ヘビメタマニアとしても有名。最新刊は『ジャパメタの逆襲』(扶桑社新書)
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ジャパメタの逆襲

LOUDNESS、X JAPAN、BABYMETAL、アニメソング……今や世界が熱狂するジャパニーズメタル! !  だが、実はジャパニーズメタルは、長らく洋楽よりも「劣る」ものと見られていた。 本書は、メディアでは語られてこなかった暗黒の時代を振り返る、初のジャパメタ文化論である。★ジャパメタのレジェンド=影山ヒロノブ氏(アニソンシンガー)の特別インタビューを掲載!

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