ジャパニーズメタル入門者はまずこれを聴け! ジャンルを築いた名盤5選
●VOWWOW『III』(1986年)
完全な洋楽であり、数ある洋楽メタルの中で勝負してもトップクラスに位置するアルバム。日本人にとって洋楽は、文化的ルーツを異にするが、30年以上前、すでに洋楽バンドと並ぶ国産バンドが存在していたのだ。洗練と勢いが同居しており、歌メロに日本人らしさが残っている。個人的には厚見玲依のキーボードが好み。人見元基<vo>は、2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)で議論される歌の上手いヴォーカリストランキングなどで、常にトップクラスに名が上がっており、ヘヴィメタル界以外でも有名である。
●ANTHEM『BOUND TO BREAK』(1987年)
正統派で硬派でマッチョなヘヴィメタル。関東メタル勢を代表するバンドで、ジャパニーズ・メタルの良心とも言える存在だ。初期ANTHEMのヴォーカル坂本英三時代のラストアルバム。米国産マッチョなメタル・バンドMANOWARがRAINBOWを演ったかのような世界観。坂本は90年代半ば、“さかもとえいぞう”名義にてアニメタルで復帰し、頭角を現した。
●OUTRAGE『The Final Day』(1991年)
1982年に結成、1987年にインディーズでミニアルバム「Outrage」をリリース、1988年に1stアルバム『Black Clouds』にてメジャー・デビューした名古屋出身のスラッシュメタル・バンド。本作4thアルバムを代表作とする見方が多い。初期にあったMETALLICAっぽさが薄まり、独自の正統派ヘヴィメタルを確立した名盤。国産スラッシュ勢を代表するバンド。
5月1日発売の拙著『ジャパメタの逆襲』では、他にも5枚追加し名盤10選を紹介しているので、気になる方はそちらでぜひ、チェックしていただきたい。
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