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なぜか「いつも怒ってる人」の本音。うまく付き合うには?

人生に余裕ができたことで、私にも変化が…

キャバクラ そんなとき、(プライベート事で恐縮ですが)私は人生ではじめて、好きな人ができました。  それまでは、「私は東京に行かなくちゃいけない」とか「仕事がんばらなくちゃ」とかそういうことばかり考えていたので、彼氏ができてもあまり「好き」ということについて深く考えたことがありませんでした。  そのとき、私の人生にはじめて余裕ができたからでしょうか、その人が特別だったからか、今となってはわかりませんが、彼のことをとても好きだと思いました。  すると、温厚だった私の性格は、だんだんと「いつも怒ってる人」に変わっていったのです。 「どうして、こんなに好きなのに、私がつらいときそばにいないんだろう?」 「どうして、私が困ってるとき、助けてくれないんだろう?」  彼といると、あらゆる怒りが湧いて来て、怒りをぶつけると彼も怒りをぶつけてきて毎回、大喧嘩になりました。大喧嘩した後に食事に行けば店員さんにあたり、タクシーに乗れば運転手さんにあたって、「このままでは私の性格はどんどん悪くなっていく」と思いました。  でも、一番悲しかったのは、私が怒ってる最中に彼が寝てしまったこと。今振り返れば、単純に疲れていたのだと思いますが、無視というかスルーされるより怒りをぶつけて来られたほうがまだましだと思いました。

キャバクラで「いつも怒ってるお客様」の心理

 それからは、「私はなぜいつも怒ってるのか?」について、突き詰めて考えてみました。  すると「いつも怒ってる私に、彼がいい加減、愛想をつかして去ってしまうかも……」と、すごく不安に思っているからだとわかりました。  そのとき「いつも怒ってるお客様」のことを思い出しました。今度、彼が飲みに来たら、喧嘩に便乗してキレあうのはやめようと思いました。  そのお客様も私と同じ、「不安だから」いつも怒ってるのです。そして、初めて会ったときに「怒り」を右から左に聞き流すのではなく、私が真っ向から喧嘩に乗ってくれたからその後「指名」してくれたんだと思いました。  そのことに気づいた今、私がこれからすべきことはお客様と喧嘩を繰り返すのではなく、お客様の不安を取り除いてあげることだと気づいたのです。そして、取り除く以上どんな不安を抱えているのかを知りたくなったので、「今度会ったら素直に聞いてみよう」と思いました。  その後、「いつも怒ってるお客様」は、いつものように私を指名してくれました。そして、いつものように私に対して、店に対して、世の中に対して怒りをぶつけてきましたが、私はもう気にしませんでした。
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「相手の不安が聞きたいなら、まず自分から」
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新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。著書『劣等感を力に変える 成り上がる女の法則』が発売中

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