仕事

なぜか「いつも怒ってる人」の本音。うまく付き合うには?

「相手の不安が聞きたいなら、まず自分から」

内野彩華

内野ママ

 私は女子校育ちです。 「相手の不安が聞きたいなら、まず自分から」  いつも怒ってるお客様話を聞きながら、高校生の頃のこんな鉄則を思い出しました。まずは自分から……私は、こう切り出しました。 「いつも喧嘩ばかりしていた私の両親は、一時的には仲良くなることもあったけれど、結局離婚しちゃった。そのせいなのか、私に好きな人ができても、『どうせあなたはいなくなっちゃうんでしょ?』っていう気持ちが心のどこかにあるから、相手の愛情を信用できないんですよね……」  すると、お客様も話してくれました。 「サラリーマンでたいして偉くもなれないってわかってたのに、会社のために朝から晩まで働いた。60歳で定年退職してカミさんとゆっくり老後を過ごそうって思ってたのに、57歳の時にカミさんはガンで死んじゃった。  俺が仕事で忙しい間、家事と子育てで忙しかったから検診とか後回しにしてたんだろうな。俺が無理矢理にでも人間ドックに連れて行っていれば、手遅れにならなかったのにね……」  そのお客様は泣いていました。  この人がいつも怒ってるのは、「自分に対する怒り」が原因でした。それに加えて「これから将来にたいする不安」が周囲への怒りにつながっていたことがわかりました。その日、はじめてお客様は怒らずにニコニコしてお帰りになりました。

いつも怒っている人とは「不安」を共有して

「いつも怒ってる人」は「不安」だから怒っているのです。 「前向きに対処します」とか「改善します」とか表向きの言葉を求めてるわけでもないし、「ごめんなさい」と悪くもないのに頭を下げて迎合してくるのを求めているわけでもありません。  怒ってる人の話を真剣に聞いてくれて、真剣に答えてくれる人を求めています。 「いつも怒ってる人」が「不安」について話してくれるようになったら、それは心を開いてくれた証です。 「不安」というのはすぐに消え去るものではありませんが「不安」を共有し、なんでも気兼ねなく話せる相手がいるというのは人生にとってとてもいいことです。 「安心」をすると「いつも怒ってる人」の怒る頻度はだんだんと少なくなり、怒っている時間も短くなっていきます。 <TEXT/内野彩華>
新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。著書『劣等感を力に変える 成り上がる女の法則』が発売中

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