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TKO木下、借金取りから夜逃げで転校11回…泣きながら家族でつついた貧乏鍋

「カネ返せ」「ウジ虫」「殺すぞ」扉には借金取りの張り紙が

「ウチは、おとんが会社をつぶしてしまって借金が1億円もあったんですよ。4歳ぐらいからですか、福岡や大阪を転々として、中学までに11回、転校を繰り返したほどで。要は夜逃げですよ。だから普通なら貧乏ネタの一つや二つあってもいいんですけど……僕は『貧乏だけど、お坊ちゃま』だったんです」
TKO 木下隆行さん

TKO 木下隆行さん

 莫大な借金、育ち盛りの4人の子供。一時は一家心中寸前まで追い詰められていた。それなのにTKO木下隆行さんは深刻な貧乏状態に気づかなかったという。 「もうね、家族が僕に必死に隠していたからですよ。僕は4人兄姉の末っ子でしょ。見えっ張りなおとんが『タカ坊には気づかせるな』と。だって夏休みには、毎年、家族全員で旅行するんですよ。誕生日やクリスマスもちゃんとやっていた。誕生日に超合金のロボットをねだって、普通に買ってもらえるんです。お年玉だって中学のときかな、3万6000円も集まった。超合金持ってて、お年玉で買い食いする貧乏な子はいないでしょ」

「夜のドライブ」実は…

 そんな「貧乏隠し」の生活を維持するために父親は借金を重ねていたという。木下さんは「夜のドライブ」と「謎の10分」のエピソードを語る。 「時折、夜になると『みんなでドライブ行くぞ』と2時間ぐらい車で出かけるんです。アパートに戻ると、両親は『車で待ってて』と子供を残してアパートに向かう。それを僕は『謎の10分』と呼んでたんですが、上の兄貴2人と姉は、何をしているのか、知っていたんでしょうね。親についていこうとする僕をがっちり押さえていましたから」  部屋の扉には借金取りの張り紙。「カネ返せ」「ウジ虫」「殺すぞ」──それを両親はタカ坊に気づかせないために10分かけて剥がしていたのだ。 「で、夜のドライブがあったあと、なぜか引っ越し。しかも夜のうちに(笑)」
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僕らを車に乗せて「崖から落ちようか」
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