2020年東京五輪“プラチナチケット”をゲットする極意
2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が1月30日、五輪の入場チケットの販売方法について、4月以降に公式チケット販売サイトを通じて抽選申し込みの受け付けを開始すると発表した。各競技とも予選・決勝などの区分ごとに最大でA~Eの5つの席種を設け、開会式は5800円~30万円(税込み)、陸上男子100mや男女4×100mリレーなど注目の集まる陸上競技決勝が5800円~13万円(同)、人気のサッカーや野球の決勝もA席6万7500円(同)と高額設定されている。
抽選結果は「チケット不正転売禁止法」が施行される6月14日以降に発表され、実際の購入手続きへと進む流れだ。仮に、抽選で漏れても、今秋には先着順の販売がスタート。’20年の春以降には窓口購入に加え、組織委による公式の「再販売」も行われるという。
目標販売枚数は780万枚。全体の半分以上が8000円以下で購入できるという触れ込みだが、ツイッター上では「野球、一番高いチケットが6万7500円? 親子4人で見たら27万円。昨年の日本シリーズのマツダで一番高い席が1万1000円。野球というのはそういうもの」など、価格設定を疑問視する声があるのも事実だ。
スポーツ文化評論家の玉木正之氏が話す。
「違和感を抱く人もいるかもしれませんが、’02年のサッカーW杯日韓大会決勝の最高額8万4000円や、今年開催のラグビーW杯決勝の10万円と比べて、特段『高すぎる』わけではない。そもそも、組織委にとってチケット販売は収支均衡の予算達成のための最重要課題であり、成功裡に終わったロンドン五輪を手本に利益の最大化を図るため、ギリギリまで練ったうえで値段設定している。
高額チケットのほとんどはスポンサー企業が買うことになるが、その一方で、小中高校生を対象にした『学校連携観戦プログラム』や、12歳未満の子どもやシニアを含むグループで観戦する企画では、一枚2020円の格安チケットも用意されているので、チケットの争奪戦はかなり激しくなるのではないか」
今後の懸案事項は、チケットの不正転売をいかに防ぐかに尽きる。これまで、アイドルグループなどのコンサート会場付近で高額チケットを売りつける「ダフ屋行為」を取り締まる法律はあったものの、ネットを介したチケットの不正転売を摘発する法整備がなされていなかった。そのため、買い占めたチケットを高額転売する専門業者がほぼ野放し状態となっていたからだ。

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