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エロ本はコンビニ販売停止で滅びるのか? 「さらば、エログラビア展」に賭ける思い

露頭に迷う多くのカメラマンたち

生写真は購入することも可能。“加工前”の写真はお宝だ

 その後、山本氏が主軸にしていた英知出版も倒産。他社のコンビニ成人誌も売り上げが伸び悩び続々廃刊。多くのカメラマンたちが露頭に迷うようになる。 「廃業して田舎に帰ったカメラマンも実際多い。週刊大衆、アサヒ芸能のような“週刊誌”の表紙は大物カメラマンが長く鎮座している。誌面のアイドルグラビアなんて、だいたい写真集やDVDからの流用で、仕事なんてないんですよ。亡霊のように縋り付く人もいて、『月収10万円以下』なんて話も聞きますよ」  山本氏は運良くアダルトビデオのパッケージ撮影に主軸を移動したが、まだ「グラビア」については諦めきれない気持ちがあるという。そこで開催したのが、今回の『さらば、エログラビア展』なのだと話す。 「自分自身、まだ撮りたい意欲があるが、もう仕事ができる媒体がないのが現状。ただ、こうやって個展をやり注目され、業界関係者が知恵を絞ることで、なにか打開策が見つかるのではないか……という考えもありました。でも、この1月下旬の『コンビニ成人誌の取り扱い中止』は、完全にトドメをさされたという感じもする。本当の“さらば”の時を、迎えたのかもしれません」  男たちが愛した、“エログラビア”という一つの文化が終わるのか、続くのか――。過去のヌードグラビア写真、そして生き証人たちの話が楽しめる『さらば、エログラビア展』は3月9日まで開催。掲載された生写真も購入可能だ。 《取材・文/日刊SPA!取材班》
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■『さらば、エログラビア展』■
『交流バー あかね』にて、3月9日まで開催
最終日には「芳賀書店」芳賀英紀氏を招き、トークイベントも開催する
〒162-0051 東京都 新宿区西早稲田2-1-17 酒井ビル1F
営業時間19時~深夜

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