更新日:2023年05月07日 13:40
お金

連敗、高齢でもオジュウチョウサン適距離のステイヤーズS。馬券はオイシイのか?

「もう後のことは考えない……」
中山

中山長距離はオジュウチョウサンの庭。距離が延びるほどチャンス?! ※写真は2017中山大障害・筆者友人撮影

 障害の絶対王者・二刀流オジュウチョウサンの厩舎関係者がそうコメントしたと伝わる30日のステイヤーズS(G3)出走。関係者がもうここしかないと力を入れるワケは「距離」だ。日本競馬(平地)最長距離、3600mは障害戦の多くのオープン平場レースより長い。絶対王者本職の距離なら通用するのではないか……関係者のみならず競馬ファンも元々、ステイヤーズSならチャンスがあるのではないかと考えていたレースについに出走する。

競馬ファンも考えていたレースに出走で勝負は可能か

 しかし、連敗が続く平地挑戦。年齢も8歳と高齢馬の域に衰えの可能性もある。だが、少し前にはなるが’12年には10歳馬のトウカイトリックが優勝。その前年は8歳馬のマイネルキッツが優勝するなど、高齢馬でもスタミナを武器に戦えていたレースでもある。近年の傾向はどうなのか、ネット競馬ブログ界の重鎮「世界的備忘録」の競馬ブロガーg.kishi氏は「近年はとにかく過去の長距離実績が重要」と語る。 「今年出走しているアルバートをはじめ、歴代覇者は複数回勝利した馬が多数存在しています。また、去馬券になった馬たちから紐解いても、長距離にて安定した実績を発揮することが求められますね」(g.kishi氏) <過去5年・馬券圏内となった馬の条件> ・過去ステイヤーズSかダイヤモンドS(3400m)で馬券になっている ・2500m以上のG2連対実績 ・2600mOP連対か、条件戦でも2600mで連勝 (該当しないのは3連覇しているアルバートの1回目優勝時) 「’15年初優勝時のアルバートも2400の距離で連勝してこのレースを制していますので、とにかく徹底的に長距離実績にこだわって予想すべきだと思います」

ある意味データに適合 オジュウチョウサンは「必要」?!

 これらに該当する馬たちを純粋に選んだg.kishi氏の予想は? <g.kishi氏 ステイヤーズS予想> ◎11 アルバート ○10 リッジマン ▲ 1 オジュウチョウサン ☆ 8 チェスナットコート △12 モンドインテロ △13 ララエクラテール 馬連◎○▲のボックス および、アルバートとオジュウチョウサンから残りの印に流す馬連もオッズ次第で  本命はステイヤーズSを3連覇の実績で文句なくアルバートだ。 「昨年は前人未踏の4連覇がかかりましたがまさかの取り消し。今回リベンジに燃えています。前走休み明けで大きな着順とデキは疑問が残る可能性がありますが、過去実績はまぎれもなくナンバーワンです」(g.kishi氏)  となれば昨年覇者のリッジマンも軽視しないことになる。 「昨年は押し出された感じの1番人気となりましたが、長距離との相性が抜群。再びこの舞台での飛躍を期待します。他にも、チェスナットコートはG2日経賞2着の実績。近況苦しんでいますがこの馬も距離が長ければ長い方が良いタイプです。モンドインテロは昨年3着と相性を見せています。穴ならララエクラテールで格上挑戦ながら2600に複数実績があるので距離は良いです」  では、オジュウチョウサンはどうでしょうか。種目はちがうけど、長い距離を走るというだけならアルバートよりも上かもしれない…… 「ここ2戦の連敗は上がりの対応力が求められた状況での敗退でした。しかし今回のステイヤーズSはペースアップのタイミングは常に2周目3コーナーと、ロングスパートになる最後まで長い脚が求められる舞台です。障害も含めた単純な長距離実績と考えればダントツナンバーワンの存在。一泡吹かせるシーンは考えられますよ」

オジュウチョウサンを信じればこんなカンタンなレースはない!

 さて、公営競技生主の筆者・本誌予想ですが、オジュウチョウサンは4000mを超える距離を「飛んで跳ねて」してもバテない馬です。スタミナに一ミリも不安がありません。少々衰えがあったとしてもコレだけは信じたい。かねてから平地重賞を勝てるならここしかないと思ってたレース。昨年弟のコウキチョウサンは7着に破れましたが、弟のカタキを兄がとる展開もいいじゃないですか。  信じてしまえばカンタンです! これでいきます。 <公営競技生主・シグナルRight ステイヤーズS予想> 馬単とワイド 1→11.10 過去優勝馬だけを相手にして馬単とワイドで  これまでオジュウチョウサンを見てきたのに衰えを理由に買わず後悔するくらいなら、買って結果を見守りたい。この後オジュウチョウサンがどこに向かうかまったく分からない。ここまで連載してきて、ここは覚悟を決めてレースを見守ろうと思う。
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
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