まるで新車と化したエリート特急と対面!
純水での洗車に始まって、粘土で鉄粉除去、脱脂、さらなる洗車等々手早く進む。かわいい愛車が丁寧に磨かれているのを見るのは至福の時間だが、「EX KeePer」は最上級だけにかなり時間がかかる。コーティングの硬化を考えると、雨の日は翌日の引き取りが望ましいとのこと。うむう。ローマは一日にして成らず。鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス。この日は引き揚げることにした。
再びエリート感を取り戻せるのか? ライザップを試すおっさんの気分です
洗車のあとは塗装面を整える作業が待ってました
翌日、空は晴れ渡った。まさにKeePer日和。井の頭通りをズンズン進み、KeePer LABO杉並店に到着すると、そこには完璧な新車と化したエリート特急が待っていた。
翌日は快晴! KeePer LABO杉並店は高級外車ディーラーが多い井ノ頭通り沿いにあります
担当してくれた保坂氏によると、「『EX KeePer』は表面の滑らかさが違います」とのこと。試しにボンネットに乾いたタオルを置くと、浮いてるみたいにスルッと滑り落ちる。
ポンと置いたタオルが滑り落ちるのです!
うむう。先日の城巡りの際は、駐車場でネコがトランクの上に群がり乗っていたが、これならば足を滑らせて乗れるまい。ヘタすれば転倒死だ。気をつけてねネコちゃん。
ネコちゃんへ。生まれ変わったエリート特急は、お坊さんの頭のようにツルツルだから気をつけてね
触ってみると、表面がぬめっとソフトな感触。指を付けても指紋がつかない! 皮脂をはじいてしまうようだ。こんなの初めて~! 恐るべし「EX KeePer」。さすが12万8500円(Mサイズ)。
見て!見て! この映り込み! 写真が下手なのではなくピカピカの証拠です!
大満足で家路につくと、おや? なぜか機関の調子もいい。オイル交換したみたいに滑らかに回る。ボディだけでなくエンジンまで新車になったのか!? どう考えても錯覚だが、そうとしか思えない。魚心あれば水心。クルマだって大事にされれば若返る。まさに以心伝心。カーマニアとして涙が出る。
その晩から雨になったが、翌朝愛車を見てみると、水玉が水晶のように美しく転がっていた。
水をはじき、エリート特急に回帰した320d。新型に並ばれても、これならオーラで負けないでしょう
そのまま自然乾燥を待っても汚れはゼロ。すべて滑って流れ落ちていた。うむう。これぞ真のエリート特急。新型3シリーズに買い替えずとも、買い替えた気分である。ある意味、節約!
取材・文/清水草一
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『
そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『
首都高速の謎』『
高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中