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『天穂のサクナヒメ』を遊んだ東大生が「今の受験生は幸せ者」と感じた理由

リアリティがないから知識が身につかない

 たとえば、「千歯扱き」という農具をご存じでしょうか? たくさんの細い鉄の棒が歯のように配置されており、この間に稲穂を通すと稲の実を穂からはがすことができるという優れものです。
千歯扱き

脱穀の作業効率を大幅に向上させた千歯扱き

 江戸時代に考案されてから稲作の作業効率を大変にアップさせたといわれていますが、、どれくらいすごいのかって正直、わかりませんよね。なぜなら多くの人は稲作の経験なんてありません。だからこそ、歴史の授業でも聞き流してしまった人が多かったはずです。  でも、このゲームをやっていれば違います! なんといっても、最初は自分の手作業で稲作を行うわけですから、農具の導入前と導入後の作業効率の違いについて、まさに身をもって体験することができるのです!

勉強を「自分ごと」にするためにゲームも有効

 僕が勉強について一番、大事だと思っていることは「やる気」です。東大であろうがなんだろうが、最終的にはやる気があれば絶対に合格できると考えています。とはいえ、なかなかやる気の出にくい勉強について、やる気を出すコツになるのが「自分ごと化」することなのです。  人間は自分の関係のないことについてはやる気を出せないと思いますが、だからこそ、勉強の一単元について自分の体験などを通して「自分ごと化」することができれば、大変に学習もやりやすくなるのです。  歴史の勉強、特に農業史などは「自分ごと化」しにくく、受験生にとっては大変な強敵なのですが、このゲームはそのような社会科受験生にとっての心強い味方になるでしょう。
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驚くほど深いテーマ設定のゲームもある
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