日本で一番愛されてる軽トラは、仕事に、暮らしに、ときにレジャーにと、多くの人に愛用されている、とてもよくできた道具です。そんな最強の道具の魅力に取りつかれ、そのポテンシャルを最大限に引き出した軽トラキャンパーの達人を紹介します!
達人が教える7つの軽トラDIYカスタマイズ
子どもの頃から働くクルマが大好きだった柳澤孝之さんは、湾岸戦争の『砂漠の嵐作戦』で活躍した軍用の特殊車両、
ハンヴィーをイメージしてカスタマイズしたキャリイのオーナー。道具としての軽トラを、より楽しく、より快適に使いこなすために、柳澤さんはキャリイにいろいろと手を加えた。
悪路もなんのその。パートタイム4WDの軽快な走りでオフロードを疾走するキャリイ リフトダンプ
そこで今回は、その気になればここまでできるという軽トラのDIYカスタマイズ術をいくつか紹介する。
柳澤さんのDIYのなかでも、最も大がかりとなったものが車体の全塗装だ。盆休みを使って知人の板金工場に2泊3日で泊まり込み、奥さんや弟さんにも協力してもらい、トータル6万円という破格の予算で塗装から焼き付けまでの作業をこなしてしまった。ただ、リフトダンプという複雑な構造を持つクルマということと、真夏の作業ということで、その工程はけっしてラクではなかったという。
使用パーツ:ウレタン塗料(関西ペイント)
着々と作業は進むが、細かな塗装技術が求められる箇所は板金が本業の弟さんの熟練の技術でカバーした
あらかじめ汚れや錆を落とした車体に、しっかりとマスキングをしてスプレーガンで塗料を吹き付けていく
全体の塗装が完了すると、塗装ブースで温度を76℃まで上げて焼き付けを行い、塗料の硬化を促進する
タイヤのホイールやカバーなどの取り外せるパーツもすべて同色に塗装し、最後にすべてを取り付けて完了
リモコン・キーレスエントリーの追加
ネットオークションで落札した中国製のドアロックキット。1,400円という落札価格ながら、予備のリモコン付き。この軽トラには設定のない装備なので、電気系統はハザード配線からウインカー配線を取り込んだ。ドアロックを上下させるモーターの動きが、ガラスと干渉しないようにスペースを考えて設置したという。
使用パーツ:ドアロックキット
キーホルダーに付けられたキースイッチ。サイレン音は出さずにハザードランプを光らせる
ドアロックのレバーを上下させるモーター(ドアの内側にある)がスムーズに連動するように調整した
ダッシュボードを有効活用! 3連メーターの設置
物を置いても走行中に動いてしまうため、なかなか使い道のなかったたダッシュボードの上を有効活用するため、3連メーターを設置した。ただ、段差と傾斜の関係で市販品をそのまま置けなかったため、柳澤さんはポリパテを使ってメーターフードを成形して微妙な角度を調整。念のため、一度「なんちゃってメーター」を設置して、運転席からのメーターの見え方を確かめているから、見え具合は完璧だ。
使用パーツ:オートゲージ 52 ㎜メーター、汎用3連メーターフード
一度固定してしまうと外せないので、メーターフードの中に紙でつくった「なんちゃってメーター」を入れ、見え具合を確認
ECUから回転信号を引っ張り出して、動作を入念に確認したら、いよいよ所定の位置にビスで固定する
左からアナログ時計、電流計、タコメーターという順番。自分のお気に入りの並びにできるのもDIYならでは