ロードスターはネオクラシック・フェラーリのようにキュート!
つづいてサイズ。現行ロードスターは、32年前に登場した初代よりも小型軽量化に成功したという奇跡のようなクルマだが、実は、32年前に生産された私のフェラーリ328とも、サイズがとっても近いのです! ほらね!
フェラーリ328GTS(愛称スッポン丸)とロードスター
正確には、フェラーリ328のほうが30cmほど長く、10cmほど背が低いですが、幅はほぼ同じ。フェラーリって昔はこんなに小さかったんだよ……。今はあんなにバカデカくなっちゃって。堕落だよ!
私は自分の328に乗るたびに、「ロードスターみたいに軽快でサイコー!」と感じております。やっぱりスポーツカーは、小型軽量なほうがピュアなのだ。
そして最後に、荷物を積むスペースですが、実はロードスターはこれが非常に狭い! 室内には余分はスペースはまったくなく、トランク容量も130Lしかない(普通のクルマで400Lくらい)。
ロードスターのトランクスペース
フェラーリ328には、ロードスターと同じくらいの大きさのトランクがあり、加えてシートの後ろに小さいカバンや上着が積めるけど、ロードスターはムリ! 助手席に人が乗ったら、室内にはほとんど何も積めません!
ロードスターの室内は当然、狭い
この狭さは、私が所有するもう1台のスーパーカー、ランボルギーニ・カウンタックに近い。
我が家の駐車場に収まるカウンタック(愛称ラ・アベノマスク)
実はカウンタックにもトランクがある。容量はロードスターよりちょっと狭いが(たぶん100Lくらい)、大差はない。そして、ロードスター同様、室内には余分なスペースはまったくない。ロードスターはカウンタック並みなのだ!
カウンタックのトランクに入る林紗久羅(@884sakuchan1210)
これは、ロードスターが小型軽量化をとことん突き詰めた結果である。それだけピュアなスポーツカーということなのですね。
このように、マツダロードスターは、アストンマーティンの美と、フェラーリ328のキュートさと、カウンタックの不便さ(?)を兼ね備えた、ウルトラ超絶本格的なスポーツカーなのでした。ガソリン車の新車販売が禁止されたら買えなくなっちゃうので、今のうちに買っておきましょうネ!
取材・文/清水草一
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『
そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『
首都高速の謎』『
高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中