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“感染者の約3割が48時間以内に死亡”ひそかに急増する恐怖の感染症。「風邪だと思ったら…」生死の境をさまよった女性が告白

「風邪だと思ったら……」人食いバクテリア体験談

[ヤバい病気]の前兆

ICUから出た日に撮影された佐藤恵さん(仮名・40代)。首などに複数のカテーテルが挿入された状態

「風邪だと思って一日様子を見ていたら、容体が急変して命の危機に直面しました」 そう語るのは5年前に“人食いバクテリア”で生死の境をさまよった佐藤恵さん(仮名・40代)。なんでも初期症状は風邪と診断されたのだとか。 「朝は何も症状はなく、昼すぎから熱が発症。インフルエンザだと思い医者の診察を受けたら結果は風邪ということで様子見でした。でも深夜には体温が39.6℃まで上昇。下痢もひどくなりトイレに行くのもやっと。翌朝、トイレの中で意識がなくなって……」 その後は家族に救急車を呼んでもらい病院へ。しかし、そこでも人食いバクテリアだと気づかれなかったようだ。 「最初は病室のベッドで寝かされて意識が朦朧としながら悶えていました。一人でトイレにも行けず、限界なので点滴を受けた。でも翌朝に朝食を食べた際に嘔吐し、容体が悪化。そこで人食いバクテリアだと診断されました」

病名が発覚したのは1日以上あと。ICUに運ばれ…

病名が発覚したのは、なんと1日以上が経過した後。佐藤さんはそのまま危篤状態に陥り、すぐICUに運ばれた。 「ICUではほぼ意識もなく寝たきり。多臓器不全や敗血症性ショックも発症したらしく、抗生剤の投与に加え、透析や人工呼吸などの処置を受けました。悪いときで血圧が下は30台に下がり、10日間も生死の境をさまよいました」
[ヤバい病気]の前兆

人食いバクテリアにより足の皮膚がめくれた写真

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「下痢が始まるだけであの時の恐怖が…」
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