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35歳以上の転職に必要な「●●力」

アベノミクス景気を背景に、活況を呈する転職市場。そんななか、異業種転職のケースが急増している。同業他社を渡り歩く時代はとうの昔。今やマジョリティとなった異業種転職のリアルな現状とは?

◆培った営業スキルで新規顧客を獲得したら、ほかの社員から反感も!?

<広告代理店⇒精密機器メーカー>


[異業種に転職した人]のリアル3 異業種転職者の多くは前職で培った経験やスキルを生かせるかが重要なポイントになる。

 今春、8年間勤めた広告代理店から精密機器メーカーに転職した藤沢守さん(仮名・38歳)は、「自分の武器は営業力。会社からは『新規のクライアントが欲しい』と言われて採用された。自分が期待されている役割も理解しているつもりです」と話す。

「試用期間中は月収24万円でしたが、もともとルート営業しか行ってなかった会社で、飛び込みで新規契約を数本取ってきたら、待遇が一気にアップ。年収450万円と広告代理店時代と同じ額になり、しかも、年内の課長昇進が確約され、2年目の年収500万円も提示されました」

 ちなみに、前職の広告代理店は、3年以内の離職率が50%以上というブラック企業。最終的には愛想を尽かしたとはいえ、厳しいノルマやワンマン社長の理不尽な叱責のもと、培われた営業スキルは転職先では群を抜いていたというわけだ。だが、面白くなかったのは、同じ営業部の社員たちだ。

「最初はフレンドリーに接してくれたのに、すぐに距離を置かれました。私自身、早い段階での結果が欲しくて張り切りすぎてしまったのがよくなかったのかもしれません。これで課長昇進が発表されたら、どんな反発を買うか不安で仕方がありません」

 営業トークなら平気だが、同僚や部下とのコミュニケーションは得意ではない。

「広告代理店時代は大半の案件を個人で対応していましたけど、今は契約後のクライアント対応を複数のスタッフで担当しないと業務の遂行が難しい。周囲からは『余計な仕事をつくりやがって!』って陰口を叩かれるし、誰かに相談したくても相手がいない。おかげで最近はつい深酒をしてしまいますね」

 35歳以上の転職には、社内マネジメント力も必要になるのだ。

― [異業種に転職した人]のリアル【3】 ―




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