ライフ

「もうラスト1点なんです」は意外と嘘じゃない。アパレル店員の本音と建前

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第310回目をよろしくお願いします。
メンズファッションバイヤーのMB

メンズファッションバイヤーのMB。「『おしゃれに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)

アパレル店員の営業トークは嘘ばかり?

 アパレル店員と喋っていると嘘か本当かわからないセールストークをかけてきます。 「よくお似合いですよ」 「一生ものですからね」 「もうこれラスト1点なんですよ」 「これ私も買って着てるんですよ」  今回はそんなアパレル店員の言葉、嘘か本当か解説していきましょう。

★「よくお似合いですよ」

アパレル店 20年近くアパレルの従事し……現場、人事、マネージャーと経験し、ありとあらゆるスタッフを見てきましたが「お客様が似合っているかどうか」で嘘をつく方は実はあまり見たことがありません。  というのも明らかに似合っていないものを全力笑顔で「すごい! お似合いです!」と言うのはなかなか困難。鋼のメンタルでないと冷や汗出ちゃいます(笑)。  そもそもそんな嘘などつかなくても、お店にはあらゆる選択肢があります。似合う似合わない、かっこいいかっこ悪いなんて、そうそう価値観はズレません。 「おしゃれな芸能人」とか「クラスで誰が一番かっこいい」とかたいがい誰でも認識同じでしょ? 価値観は千差万別といいますが、美醜に関する認識はそうそうズレなどありません。  じゃなかったら、万人から「かっこいい」「かわいい」といわれるアイドルなど存在するわけないので。

別のアイテムに誘導されたら…

 なので、「似合ってないな」と思ったら、たいがいのスタッフが正直に伝えます。ただ、バカ正直に「似合ってません」ではなく……さりげなく「こちらのほうがいいですよ」「こちらも似合うと思いますよ」など誘導してくれることがほとんどです。  微塵もイケてないのに「すごい! 最高! アンタが大将!」と言ってくるスタッフは知る限りほぼいませんのでご安心を。  誘導してきてくれたら、身を任せて「あ、やっぱり似合ってないんだ」と理解しましょう。
次のページ
「一生ものですからね」
1
2
3
4
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag

MBの偏愛ブランド図鑑

今着るべきブランド60の歴史や特色を、自身が愛用する品とともに徹底紹介


最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>

ユニクロやGUでもおしゃれな人は何が違うのか?

試し読みはこちら
幸服論――人生は服で簡単に変えられる

自信は服で簡単につくることができる!



最速でおしゃれに見せる方法 【電子限定特典付き】

誰も言葉にできなかった「男のおしゃれ」の決定版。電子版特典として、MBのコーディネート・80スタイルを追加収録!


記事一覧へ
おすすめ記事