化粧品のキャッチフレーズに疑問。「無添加」には定義がない!?
著名人のキャッチコピーや街の看板、テレビCM、ネット広告に躍る魅力的な言葉たち。つい心奪われそうになったり、「何を基準に?」と疑問に思ったことはないだろうか。一体そこにはどんな根拠&狙いがあるのか、その真相を探る!
◆肌によさそうな印象を与えるも特に定義はない!?<美容>
今や化粧品は「自然派」「天然」「新成分」だらけ。基準について、化粧品開発に携わる(株)アリエスの三谷博明・代表取締役は言う。
「化粧品は薬事法で規制されているため、決められた表現以外は機能や効能を謳うのが難しく、消費者もイメージや雰囲気だけで選ぶことが多いので、大手メーカーなどは特に、きれいな言葉や『造語』でぼかすことが多いですね」
三谷氏によると、そもそも簡単でインパクトのあるキャッチフレーズなどには注意が必要だそう。
「例えば、『新成分』という言葉。薬事法では、特定の成分だけ効果があるように特記した表現は認められないため※印で小さく『保湿』などと書いてあるケースが多く、マーケティング的に新規なイメージを狙っただけで、その成分がどれだけ新規で特別な機能を持っているか確かめるのは難しいです」
また、「自然派」も、配合の割合の規定や定義はなく、イメージだけで使われているそう。そのため、実際は「ちょっと自然原料を入れただけ」の商品も存在するそう。
同様に「無添加」も定義はない。
「今のように全成分表示が義務づけられる前は、『表示指定成分制度』があり、人の体質によってアレルギー等の肌トラブルを起こす恐れのある成分102と香料を加えた103の成分が旧薬事法で指定され、表示が義務付けられていました。安全性を謳うために、この指定成分を配合しないことを謳う『無添加』がはやりだしたんです」
― あの[煽り文句]の真実を明かします ―
この特集の前回記事
ハッシュタグ