俺の夜
梅雨のはっきりしない曇り空が続くなか、歌舞伎町でボッタくり被害に遭う知人が急増しているスパムです。怪しげな雑居ビルの店ならいざ知らず、なかには通りにデカい看板を掲げた路面店でヤラれるケースもあるようで、いまやどこが悪質店なのか、こちらもまったくはっきりしない。
夜な夜な交番に列をなす被害者の一員になるのはご勘弁願いたいので、今回は都内を離れ、横浜で梅雨空を吹き飛ばすようなショーを堪能できるお店を巡ってみることにした。
ハマのショービズは格安なのに豪華絢爛!
まず訪れたのは、JR桜木町駅から徒歩3分ほどにあるエンターテインメントキャバレー「横浜egg」だ。ふかふかのレッドカーペットが敷かれた階段を下りると、そこはまるで昭和の高級キャバレー。中央の巨大なシャンデリアが存在感を放ち、前方のステージには楽器がズラり。昨年11月にオープンした同店だが、内装は約40年前に建てられた頃のままだとか。
「横浜には昔から高級クラブの文化が根付いていますが、古い内装をそのまま残すお店はもうここだけですね」(同店プロデューサー)
同店に所属するショーキャストたちはプロの歌手やダンサーを目指す“エッグ”たち。ステージに立つ傍ら、彼女たちが接客もしてくれるというスタイルだ。早速、美月さん(23歳)とビールで乾杯。聞けば、彼女はショーの演出チーフも担当しているという。
「ショーではオールディーズからロックナンバーまで幅広く演奏するんです。昭和のヒット曲も多いので、中森明菜とかが流れると、懐かしさですごく盛り上がります。23時くらいからはディスコナンバー中心になるので、そのときはみんな踊りまくってますよ(笑)」
ショータイムは1時間に1回。ステージがライトで照らされると、衣装に着替えたシンガーたちが豪快なステージングで観客を魅了。生演奏の迫力とその歌唱力に圧倒され、気づけばノリノリだ。
「女のコの中からお気に入りのコを見つけて応援すると、もっとお店が楽しめますよ」(店長)
最後はABBAの「ダンシング・クイーン」で盛り上がり、心地いい疲労感で店を後にした。
⇒【後編】に続く https://nikkan-spa.jp/882306
【横浜egg】
神奈川県横浜市中区大田町6-75 北原不動産ビルB1
電:045-681-3710
営:19:00~ラスト
休:土日・祝
料:チャージ60分/3000円(税・サ10%。月曜から木曜の19:30~20:15はボトル&フード半額)
http://www.eggshow.net/
プロダンサーが彩る一夜限りのショータイム
続いて向かったのは、ミュージカル風ダンスとものまねショーを堪能できる、ショーレストラン「横浜マリンロケット」。横浜駅からほど近い飲み屋横丁ビルにあり、ライブハウスを改装した店内はレトロな雰囲気。こちらではダンサーがホールスタッフとして接客してくれる。
「ウチのダンサーには、もともと某有名テーマパークに所属していた人や元劇団四季の人もいて、経歴がみんな面白いんです」(店長)
プロ集団であるダンサーたちのステージは、まさに圧巻。ミュージカルダンスからサルサまでジャンルも幅広く、その合間にはものまね番組にも出演するプロ芸人が酔客を盛り上げてくれる。また、途中には観客を急にステージに上げて記念撮影したり、横浜の有名人・メリーさんをモチーフにしたキャラが登場したりと、あっという間に50分が過ぎていった。
「ずっと同じ内容ではなく、ショーも定期的にリニューアルして横浜ならではのエンターテインメント空間を意識しています」(店長)その言葉通り、歴史を刻みながら進化する横浜ショービズ文化の奥深さを堪能したスパムでした。
【横浜マリンロケット】
神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2114 ハマ横丁ビル3F
電:045-548-5442
営:18:00~24:00(18:00~、21:00~の2部で入れ替え制)
休:日曜
料:4000円(税・サ込み)
http://marin-rocket.com/
先日、西麻布界隈で夜な夜な開かれるオシャレパーティにお呼ばれし、いかにも“意識高い系”な方々に遭遇したスパムです。
当然の如く乾杯はシャンパン。その後は高そうなワイン片手に創作イタリアンで舌鼓。「このワインは味が~」「香りが~」などと話す彼らとまったく“マリアージュ”できず、会費だけ払って退散することになった次第。このむなしさはなんだろう……。
そこで今回は、“意識低い系”でもシャンパン&ワインを楽しめる店に行くことにした。
セクシーな美女の後姿に引き寄せられる
まず向かったのは、銀座のシャンパンバー「パダム」だ。シャンパンボトルがずらっと並ぶ店内はなんとも豪華な雰囲気。うーん、どちらかというとコレは意識高い系向きなんじゃないか、と思うスパムだったが「ここは銀座と新橋のほぼ中間なので、お店の“ノリ”は新橋寄りですよ」と接客してくれたのは、胸元がまぶしい由香さんだ。銀座の外れのエリアなので「銀座9丁目」(実際には存在しない)と言われることもあるとか。
「だから手が出しやすい価格だし、みんなで酔っ払いながらシモネタとかも話してますよ(笑)。ふらっと立ち寄る会社員の方も多いです」
それもそのはず、横の歩道からは窓越しでセクシーな美女たちの後ろ姿が。その魅力に加えて価格も手ごろとくれば、「もう一杯飲むか」と吸い寄せられるのも納得だ。また、同店はシャンパンブランド「ヴーヴ・クリコ」の協賛店で「月に50~100本は出る」という。せっかくなのでシャンパンを使った“モテる術”を聞いてみることにした。
「やっぱり音を出さずスマートにコルクを抜くことですよね。普段は女のコが開けるんですが、新人のコとかがうまくできないときに『俺がやるよ』とさりげなくフォローできるとカッコいいです」
同じボトルを一緒に飲み進めていると、いつしかシャンパンの泡のように緊張感も消え、“新橋ノリ”を楽しんでいた。
⇒【後編】に続く https://nikkan-spa.jp/827963
【銀座パダム】
東京都中央区銀座8-2-10 銀座誠和シルバービル1F
電:03-3571-5958
営:20:00~翌5:00
休:土日曜・祝日
料:チャージ60分/5000円(生ビールや赤・白のハウスワイン飲み放題)。税・サ20%
http://club.ap.teacup.com/padam/