俺の夜
もう4月で新年度が始まったというのに、一向に出世する気配もなく、それどころか失敗ばかりのマエザワです。10年以上前から公私共に渋谷を拠点にしてきた僕。道玄坂の入り口にあるミニストップには灰皿が置かれており(※現在は撤去)、いつも仕事終わりに一服するのがルーティンだった。煙草の煙をくゆらせながら、今日一日を振り返る。ああ、またやっちまったな。いっそ、もう辞めちまおうか。いや、齢30を過ぎた今、そんな簡単にはいかないだろう。ココに来ると、いろんな感情が涌き上がってくるのだが、なぜだか少しほっと安心できる。
そんなミニストップの前からふと顔を上げると、いつも気になっていた店がある。
ふと見上げれば希望の光が……
さまざまな飲食店が立ち並ぶ渋谷マークシティの隣。いつものようにミニストップまで来ると、その足で目の前にそびえ立つ雑居ビルの急勾配の階段をのぼる。
今回のお目当ては「Cheer up Tokyo」の渋谷店だ。この街に長くいるが、実際に訪れるのは初めてだ。扉を開けると、チアガールの衣装を身にまとった美女たちの大きな声が響いた!
「いらっしゃいませ~」
キャストは女子大生を中心に、海外からの留学生まで在籍し、明るい性格の女のコたちがそろう。キュートなチアガールがお疲れリーマンに元気を注入!
さて、どんなにタフなスーパーサラリーマンであれ、24時間365日すべてを頑張り続けることは不可能に近いが、同店のコンセプトは「(皆さんを)元気づけること」だという。
スポーツの場において、チアガールの魅力といえば、躍動感あふれるダンスと、観客を交えた掛け合い。それに鼓舞された選手は、いつも以上の実力を発揮できるというものだ。
同店の名物だというチアーズドリンクを注文すると、人気アイドルグループの音楽が流れ、キレッキレのダンスと歌が披露される。合間に威勢のいい掛け声が入ると、店内の客を巻き込みながら一体となって乾杯だ。
ちなみに、キャストたちで組まれたユニットで昨年メジャーデビューも果たしているとか。1時間に一回、ダンスタイムもある。
ファイファイファイト! 歌とダンスで盛り上がる
こうしてチアガールたちの歌とダンスを楽しみつつ、宵が深まっていく。気がつけば、仕事の悩みが吹き飛んでいった。
そろそろ帰ろうか。席を立ち、店を後にしようとすると、最後に「いま頑張っていることはなんですか?」と問われた。もちろん、仕事である。すると、チアガールたちが僕を取り囲み、円陣を組み始めたのだ。
「マエザワさんの明日からの仕事が、さらに頑張れますように。レッツゴーチア、ファイファイファイト、オ~ラ~イ♪」
なんと粋な計らい。もしも仕事で勝負をかけたいときや、悩んでいたり、疲れていたりするときには、パワーチャージに訪れてみてはどうだろうか。
【Cheer up Tokyo SHIBUYA】住:東京都渋谷区道玄坂2-7-4 清水ビル2F
電:03-6416-5205
営:月~木 18:30~24:00(LO 23:40)、金・土18:30~翌2:00(LO 1:40)
休:日・祝
飲み放題30分1500円(男性)、500円(女性) ※税別
http://cheeruptokyo.com/
撮影/長谷英史
インターネットが発達し、情報が手に入りやすくなった昨今。事前に検索すれば、東京都内の店ならハズレを引くことはほとんどなくなった。一方で、どんな嬢が出てくるのか、何が起こるのかわからない、未開の地を開拓するようなワクワク感は減った気がする。かつて裏風俗の潜入ライターをやっていた僕。当時は“出たとこ勝負”が好きだったのだ。
そんななか、現在でも行ってみなければ見当もつかないのが地方や郊外の店。詳しいレビューなども書かれていないことが多い。川崎の向ヶ丘遊園にニューハーフのショーパブがあるという情報を得た。川崎の歓楽街ならわかるが、郊外の向ヶ丘遊園とは……。よし、行ってみるか!
川崎市内の郊外に全国レベルの名店が
向ヶ丘遊園を訪れるのは初めてだ。駅前の通りには、居酒屋やスナックなどの飲み屋が並ぶ。踏切を越えた目の前のビルに件の店「CLUB SECRET」がある。店名からも“秘密”というわけだ。
「いらっしゃいませ~」
容姿、ダンス、会話力……実力派ニューハーフ結集!
ズラリと並んだニューハーフ嬢たちの黄色い声がフロアに響く。ひと言で“ニューハーフ”と括っても、実際にはさまざまなタイプがある。男性っぽさを残した人もいれば、完全に女性という人もいるだろう。今回お相手してくれたのは、ママの葵さん、チーママの美優さん、優愛さん、メイさんの4人だが、驚くほどに美人ぞろい!
「都内や地方で人気だったコたちが、続々とこの店に集まってきているんです」(美優さん)
笑いあり、セクシーもあり、圧巻のダンスショーが毎夜開催
「ウチは郊外にありますけど、都内のお店に負けたくないという気持ちでキャスト一丸となって頑張っています。内装や照明設備も都内の高級店と同じ仕様ですが、特に力を入れているのはショーの演出ですね」(葵さん)オープン前、日々キャストたちはレッスンに励んでいるという。そんなママこだわりのショーは一日2回開催される。
お笑いコント風のMCでステージの幕が開けると、華やかな衣装に着替えたキャストたちが舞い踊る。プロジェクションマッピングまで駆使された迫力のダンスだ。思わず感嘆していると、今度は妖艶なライトに照らされ、セクシーな肢体が浮かび上がった。ランジェリーにシャツという無防備な姿に僕の男心がくすぐられる。多彩なバリエーションのダンスに、終始目が釘付けだった。
まさに圧巻のパフォーマンス。僕は気づくとチップを握りしめ、ステージを終えた葵さんのもとに駆け寄っていた(笑)。
近くのテーブル席に座っていた常連客いわく、キャバクラよりも親しみやすくて楽しいことが魅力だという。地元に根ざし、着々とファンを増やしている同店だが、全国レベルの穴場だろう。【CLUB SECRET】
住:神奈川県川崎市多摩区登戸2663 東洋ビルB1
※小田急小田原線「向ヶ丘遊園」駅より徒歩2分
電:044−455−4406
22:00~LAST
1セット60分3500円(飲み放題)、指名30分500円、60分1000円 ※税サ別
http://club-secret.jp/
撮影/長谷英史
僕がおじさんになった証拠でしょうか。年齢を重ねるごとに、新たな感動を見つけることは難しくなった。一方で、忘れかけていた気持ちと再会した時に、感慨深くなることが増えた。それは、普段の夜遊びにおいても例外ではない——。前澤社長の1億円お年玉企画に応募するもかすりもせず、ちょっと情緒的な気分のマエザワです。
先日、なにげなくネットサーフィンしていると、「女のコのお部屋」をコンセプトにしている店を発見。ふと、胸に去来するのは彼女のお部屋を訪れた高校時代の記憶。最初はお互いに緊張していたが、次第に会話も打ち解けて仲が深まっていく。それが非常に楽しかったのである。嗚呼、あの頃の感動よ、もう一度カムバック!
青春時代の思い出がよみがえってくる
キャバクラやガールズバーなど、夜遊び激戦区の池袋。今回、訪れたのは「美少女酒場パジャマ姫」。ピンクを基調にした店内には、多数のぬいぐるみが置かれており、いかにも女のコのお部屋っぽい。そして、特筆すべきは店名からもお察しのとおり、キャストがみなカワイらしいパジャマ姿なのであ~る!
「女のコのパジャマやネグリジェは自前です」(みほさん)それぞれが自分なりに着こなしているらしく、その日によって替わるということだ。
「私は普段、コスプレイヤーをやっていますが、清楚系からギャル系までいろんな女のコが在籍していますよ」(はるさん)
さまざまなタイプのキャストが室内を行き来しているが、同店は“キャバクラ”として営業許可をとっているため、女のコをリクエストして同席してもらうことも可能だという。
「ウチは楽しいオプションがたくさんあるので、好みで選んでくださいね」(みほさん)メニューに目をやると、チェキ撮影やハンドリフレなど、メイド店さながらのオプションも用意されており、なかでも気になったのは“ツンデレ対応”だ。果たして、なにをしてくれるのか?
「たまに、ビンタしてくださいっていうドMなお客さんもいますね(笑)」(はるさん)
ゲームやハンドリフレなどオプションで楽しみが広がる
店内にはカラオケが設置されており、無料で歌うことができるのもうれしいポイント。また、ジェンガなどのゲームもあるらしい。そこで、10年以上ぶりにプレイしてみることにしたのだが、童心に帰って大盛り上がり。ワイワイ、キャピキャピ……。
だが、楽しい時間はあっという間に過ぎるものだ。そろそろ帰らねば。最後に“お帰りハグ”をお願いすると、「また来てね」と言いながら、少し照れくさそうに僕の背中に手を回すみほさん。ムギュ。あ、この感じ、なんだか懐かしい。高校時代は彼女の家から帰るのが嫌になり、その後30分ぐらい抱き合っていたっけ……。
こうして後ろ髪を引かれつつ、再訪を誓うマエザワでした。【美少女酒場 パジャマ姫】
住:東京都豊島区東池袋1-15-8フジプラザビル3F
電:070-1585-8080
営:19:00~LAST
料:1セット60分3000円(飲み放題・カラオケ歌い放題)、チャーハン800円、エビピラフ800円、スタッフドリンク1000円~ ※税サ別
http://g-sakaba.com/
撮影/長谷英史