正月、帰省し十数年ぶりに開かれた同窓会に顔を出すと、クラスでも目立たないほうだったヒロシがヒロコになっていた……。当時から物腰が柔らかな男ではあったが、そんな変貌を遂げるとは。聞けば、高校卒業を機に工事に工事を重ね、21歳で“女”となったとのこと。噂には聞いていたが、もう彼も齢40。ヒロシは人生の半分をヒロコとして過ごしたこととなる。独立し、東海地方でニューハーフの店を開いていると言う。ヒロコの店や他の店のHPを覗きつつ、妙な感慨に耽っていると、巷の女のコより遥かに可愛い“男の娘”がいるではないか。帰京しても、頭にちらつく「ニューハーフ」の文字。中年の初体験、勇気を出し、“実地調査”に出ることにした。
齢四十にしてNHクラブを初体験
場所は歌舞伎町のど真ん中。ホストの顔入り看板が林立するなかで、ひと際目立つ「ニューハーフ」の電飾。看板に描かれている“女性”は見目麗しいが果たして……。恐る恐るドアを開けると、鼻にかかった「いらっしゃいませぇ~」の大合唱。出迎えてくれたのは恋華ママ。見事な谷間、細いウエスト、脚、とても男性だとは思えない。次から次へと現れるキャストのコ。男性の面影はあまりない。どこをどうしたのかを探ろうとジロジロ見てしまう俺。水割りをつくる手つきや、しなやかな仕草はハッキリ言って女性より妖艶、胸騒ぎを覚えるほどだ。
酔いが回るにつれ、どうしても気になるのは「アノ部分」。見慣れたブツの存在を問うていくと「竿アリ、タマなし」の工事状況が最もポピュラーだ。ドレスの上からそっと撫でると、確かに俺のと同じようなものが鎮座していた。
【後編】に続く⇒-
苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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