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自販機で「缶コーヒー」の配置を変えたら売上アップ! 長年続いたルールを変える重要性

「ローカルルール」なるものは、さまざまな業界内にも存在するものだ。外から見ると、「そんなことして何の意味が……?」というような、奇妙で業界内になんとなく存在する慣習の実態に迫った。

長年信じられてきた自販機の一等地を変更して大成功!

Zの法則

「Zの法則」に従うと自販機の左上に主力商品を配置するのが普通。だがダイドードリンコは左下に配置をするようになった

 みなさんは「Zの法則」というものをご存じだろうか。  この法則は、チラシやコンビニの棚などを見るときに、視線を左上→右→左下→右と「Z」字に動かしていく……というもの。この法則は自販機の陳列にも応用され、最初に目に入る左上が、長らく“自販機の一等地”とされてきた。 「マーケティングや広告業界、紙媒体、流通業界では、このZの法則は長年の通説でした。そのため弊社の主力商品である缶コーヒーも、以前は自販機の左上に配置していました」  そう話すのはダイドードリンコの広報担当者。だが、ダイドードリンコはその常識を打ち破り、「自販機の左下に主力商品のコーヒーを横一列に配置する」という新たな挑戦を始める。その最適な配置を導いたのが、人の視線を解析する「アイトラッキング技術」だ。 「1本でも多く売れる自販機を作るには、より消費者の購買に繋がる“理想の自販機環境”を作り上げる必要がありました。そのためには従来のマーケティング調査に加え、“消費者の購買行動下での無意識”を理解する必要があると考え、アイトラッキング技術を用いた調査を行うことになりました」
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自販機には「Zの法則」は当てはまらない!
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