ありえない高額配当を謳う「仮想通貨ビジネス」の手口――ゲストに芸能人、盛大なイベント直後に出金停止
「約2000ドルを投資すれば、毎週170ドルの配当を1年にわたって受け取れるというもの。50ドルの月会費がかかりますが、3か月半で元金を回収できる計算です。しかも、このプログラムに紹介した人が投資すると、10%がアフィリエイトとして得られるというマルチ的な側面もありました。D9は投資家から集めた資金を海外のブックメーカーに分散投資することで、日利10%の利益を確保。そのうちの約1%を配当金として還元するとしていました」
ちなみに日利10%といえば、複利計算で1万円が100日で1億3800万円となる。そんな利益率を投資によってコンスタントに生み出すことが不可能なことくらい、少し考えればわかることだ。
ビットコインが登場から8年ほどのうちに160万倍に高騰したことで、投資先として注目される仮想通貨にも、怪しげなものが紛れ込んでいる。その代表格がノアコインだろう。
’17年1月11日からプレセールを開始した同通貨は、「フィリピン政府公認」との触れ込みで購入者を募っていた。6月に都内で行われたノアコイン関連のセミナーでは、道端アンジェリカや華原朋美も登壇し、花を添えた。
ところが、当のフィリピン政府がノアコインとの関係を否定。ノアコインは、購入者への返金を受け付ける事態となった。
しかし、こうした詐欺的なHYIPや仮想通貨は、一つ消えてもまた同様のスキームのものが出てくるというのが常である。情報弱者は被害に遭っても学習しないのだろうか……。
― [情弱ビジネス]騙しの最新手口 ― 1
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