更新日:2022年06月29日 09:50
恋愛・結婚

外国人観光客の“SEX爆買い”が増えている理由とは?

 今、日本の風俗店に外国人観光客が殺到している。日本流の手厚い“おもてなし”が評判を呼び、多くの外国人が利用している。とくにその中でも利用者が多いとされているのが、いわゆる“爆買い”で注目を集める中国人観光客だ。
歌舞伎町などの歓楽街では外国人に対応した風俗案内も増えている

歌舞伎町などの歓楽街では外国人に対応した風俗案内も増えている

 中国事情に詳しいフリーライターの奥窪優木氏は、中国人の”性の爆買い”をこう分析する。 「習近平政権下の中国では、性風俗の取り締まりが強化されていて、価格は上がり質は下がるという状況にあります。また中国の法律では、摘発の際に居合わせれば客も拘束されてしまうので『だったら日本で安全に遊ぼう』という中国人はこれからも増えるでしょう」  40年前から外国人客を受け入れてきた吉原の老舗ソープランド・金瓶梅の西村尚也社長は、外国人客の変遷をこう振り返る。 「昔は、ハリウッド俳優や大リーガーなどの著名人が主な外国人の客層でしたが、近年は普通の旅行者がぐんと増えて、客の15%を外国人が占めるまでになった。そのうちの8割超が中国人。ウチは、店名が中国の官能小説のタイトルなので、親しみがあるようです。韓国やインドなどアジア系、それに白人のお客さんも増えていますよ」  外国人客層が増えた背景を、店側の都合から読み解くのは風俗情報誌『俺の旅』の生駒明編集長。 「業界の景気は、チェーン店化を進める大手でボチボチ、中小は苦戦しており、若年層の風俗離れで全体のパイが小さくなっている……外国人客は助かる存在なのです。一方、外国人客にすれば、日本の風俗嬢の性的なおもてなしは非常に魅力的。それに、外国人から見れば、日本女性は大人しくて従順。中国などは共産主義の国だから、サービスの概念に乏しく、風俗嬢のほうが偉そうにしているくらいです(笑)。東京五輪に向けて来日する外国人は増えるだろうし、今後、表向きは『外国人OK』という看板は掲げないものの、実質OKという店が増えるでしょう」  ’14年の日本のインバウンド消費は2兆305億円。少なく見積もっても、SEXツーリズムに相当な額のカネが落ちているのは間違いない。だが、東洋大学国際地域学部国際観光学科の島川崇准教授は、警鐘を鳴らす。 「’70年代、日本人は東南アジアに買春ツアーに出掛け、世界から顰蹙を買いました。だが、アジアでのSEXツーリズムの逮捕者の内訳は、1位がアメリカ人、2位がドイツ人で、日本人は6位……つまり、あたかも日本人だけが悪者のような印象を植えつけられたのです。情報発信が拙い日本が、SEXツーリズムの目的地として注目を集めれば、かつての二の舞いになりかねないです。国策として推し進めるなどありえません。ニーズがある以上、経済規模は拡大するかもしれませんが、地下化は避けられないでしょう」 【生駒 明氏】 『俺の旅』編集長。風俗情報誌『俺の旅』(ミリオン出版)編集長。国内外のあらゆる風俗に精通する。自腹を切った覆面取材による風俗ルポに定評がある 【島川 崇氏】 東洋大学准教授。東洋大学国際地域学部国際観光学科准教授。日本航空、松下政経塾などを経て現職。『旅行業概論』(共著・同友館)など、著書多数 ※2/16発売の週刊SPA!では「[爆買いSEX]ルポ」という特集を掲載中 <取材・文/週刊SPA!編集部>
週刊SPA!2/23号(2/16発売)

表紙の人/ E-girls

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