更新日:2022年07月28日 02:32
ライフ

拡大する台風被害にむけて持つべき「減災」の意識

過去の教訓を生かそう

 この枕崎台風(死者・行方不明者3756人)と昭和9(1934)年の室戸台風(死者・行方不明者3036人)、同34(1959)年の伊勢湾台風(死者・行方不明者5098人)が、「昭和の3大台風」といわれている。歴史上、日本で最大の被害をもたらした台風が文政11(1828)年のシーボルト台風で、被害推計は死者・行方不明者は約1万9000人らしい。  台風の被害は日本のどんな場所に住んでいても、大きな被害をもたらす可能性がある。都会で人的被害が少なかったとしても、交通機関のマヒなどが発生して、経済的には大きな損失を被る。また、都会でなくても、川の近くに住んでいるか、山裾に住んでいるかによって、想定される被害は大きく違ってくる。  地震と同様、日本の置かれている地理的条件からすると、私たちは台風から逃れることはできない。そうであれば、防災・危機管理教育アドバイザーの濱口和久氏もいうように、過去の事例に学び、どれだけ被害を少なく食い止められるかという「減災」の意識をもって台風に備えることが、当たり前ではあるが、大事なことだろう。〈文/育鵬社編集部A〉
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