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東上線沿線が“危険地帯”になったワケ――東松山で16歳少年が殺害、川越はひったくり犯が暗躍…

 先月23日、埼玉県東松山市の都幾川河川敷で16歳(当時)の少年が遺体で見つかった事件は記憶に新しい。世間に衝撃を与えたのは、少年に暴行を加え溺死させたとして逮捕された犯人グループがわずか14~17歳の少年だったことだ。

 報道によると、犯人グループは被害にあった少年と知り合ってわずか1週間ほどで犯行に及んだという。未成年同士のトラブルで殺害まで及んだことに対し、世間では少年グループらの「心の闇」に焦点を当て、道徳的に再発防止策を講じるべきという言説が散見される。

 だが、この事件が起きた街に焦点を当てると、また違った様相が浮かび上がる。

東武東上線

事件発生1ヶ月前に不良グループを取材していた


 日刊SPA!は今年7月、東武東上線沿いの川越や坂戸付近で急増する引ったくり事件の犯人グループへの取材を敢行していた。犯人グループは10代の少年たち数名で、深夜にバッドで住民を襲い、犯行に及んでいたという。彼らのモラルなき悪行はネット上でも大きな話題となったが、驚いたのは記事が配信された約1ヶ月後に今回の殺害事件が起きたことだ。こうなれば、別件で取材していた少年と、殺人事件の主犯格グループとの関連性を疑わざるを得ない。

 そこで、今回の殺害事件を受けて地元の不良少年グループと親密な関係にある河本洋介氏(仮名・男性・25歳・坂戸市在住)に、東松山、川越、坂戸、鶴ヶ島など東上線エリアの10代の若者の悪行、ならびに本事件の真相について話を聞いてみることにした。

――今回の殺人事件の現場となった東松山市はどのような街でしょうか。

川越、坂戸、東松山を東武東上線沿いの同じような街として捉えているでしょうが、それぞれで特徴は大きく異なります。特に川越は周辺の若者が集っている場所でそれなりに流動性のある地方都市、坂戸は隣町にある大東文化大学の学生が多く住んでいることもあり、飲み屋街には地元民以外の若者も集まっています。対して、東松山は地元の人がほとんどを占める街。人の出入りが少なく、もっとも閉鎖的な環境といえます。

――犯行に及んだ10代の少年グループは東松山だけでなく、坂戸など複数の自治体を越境してグループを形成していたようです。同じ中学、高校でグループを組むならまだわかるのですが。

このへんに住む高校中退の不良組は15~16歳でとび職などの現場仕事に就くのですが、仕事が続かず、すぐに仲間たちとグループでつるみ始める。最大の特徴はヨコのつながりだけでなく、タテのつながりもできていること。坂戸市のA中学校を卒業した先輩がとび職や高校で知り合った東松山市のB中学校の同い年と知り合う。その後、A中学校の先輩が後輩をグループに入れて仲間にする。このような連鎖で市をまたいで不良グループが形成されていくんですよ。今回の犯人グループもまさにそうでした。

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ヒエラルキーは14歳から形成されている

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