三度の臨死体験を元に理系人間が“死後の世界”を分析
興味深いのは、「臨死体験」には「第一次臨死体験」と「第二次臨死体験」があると主張している点である。
著者によると、「第一次臨死体験」とは脳が低酸素状態におちいったときに脳が混乱して見る夢ではないか、ということだ。よくいわれているように光のトンネルが見えたり、お花畑を歩いているのは、「第一次臨死体験」だというのである。「第二次臨死体験」はそのあとやってくる。
〈その後、完全に心肺停止状態となり、呼吸も止まって、脳も機能しなくなった状態が「死」と認定されます。その状態になってもなおさまざまな体験をし、その記憶を持って生き返る人がいます。これが「第二次臨死体験」です〉
木内氏はまさに死亡診断書を書かれて、正式に「死亡」と認定された人物である。そんな人間はごくわずかしかいないだろうから、その彼がまさに「死んでいるとき」経験した「臨死体験」はいわゆる「臨死体験」とはまったく別次元の特異なものと思ったほうがいいだろう。
「第二次臨死体験」で注目すべきは、鮮明な意識を持ったまま、意識が肉体と分離することである。さらに意識だけの存在になると、時間と空間を超えて移動できるらしい。
著者である木内氏は過去に戻って、幼年時代の不思議な体験の謎を解明したり、中年になった自分が講演をしているありさまをビジュアルとして鮮明に見たりする。
のちにその講演会は「臨死体験」で見たものと寸分違わぬ状況で、再現されることになるのだが、ほかにも、著者が間違いなく過去、あるいは未来に行ったという証拠がいくつかあげられていて、それを検証していく過程は鳥肌ものである。
『臨死体験で明かされる宇宙からの遺言』 世界的権威のある国際天文学連合が認めるアマチュア天文家、木内鶴彦。三度の臨死体験を経て、受け取った「最期のメッセージ」とは…。 |
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