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「休憩時間のノンアルビールはアリかナシか」論争で見えた日本人らしさ

― 週刊SPA!連載「ドン・キホーテのピアス」<文/鴻上尚史> ―  職場の休憩時間にノンアルコールビールを飲んで出勤停止になった30代半ばのOLさんの話題がネットで盛り上がっています。 ノンアルコールビール 上司に「会社で就業時間中に飲むものじゃないな」と1時間以上説教をされ、「出社しなくてよいから家で反省文書いてこい」と出勤を拒否されたと書きました。  OLさんは、「休憩時間中に飲んだんだから全くOKだと思うんですが、就業時間中にノンアルコールビール飲むってダメな事なんでしょうか?」と疑問を投げかけました。  そのまま、ツイッターでも紹介されてましたが、コメントはほとんどが「ダメでしょう」「非常識」「信じられない」という批判でした。  あたしゃ、この反応に愕然としました。 「仕事する場では節度ある行動をすべきだという暗黙の了解がある」とか「なぜ勤務中にアルコール気分を味わう必要があるのか」とか「スーパーなどで、ノンアルコールはお酒コーナーにありますよね。だからそういう扱いです」とか「ずいぶん緩い(だらしない)会社だなと思われる」とか批判・否定コメントのオンパレードでした。  みんな、すっごく真面目ですよねえ。そして、社長と同じ立場で会社のことを考えてるんですよね。  こんなに「日本人らしさ」が爆発している現象もないでしょう。  ノンアルコールビールですよ。ビールって書いてるけど、つまりはノンアルコールです。なおかつ、休憩時間ですよ。  このOLさんは、上司に注意された時、「ノンアルコールビールです。本物ではありません。間違えちゃいました?」と答えたと書きます。最後の一文は、器の小さい上司なら、間違いなくカチンと来ますね。  このOLさんが、普段から反抗的だったり、我が道を行く人なら、余計、ネチネチと文句を言いたくなるでしょう。  でもさ、なんで、圧倒的多数の日本国民が(と大きく書きますが)、ノンアルコールビールを職場で休憩時間に飲むことを批判しないといけなんでしょうか。
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管理職の気持ちを慮る日本人
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この世界はあなたが思うよりはるかに広い

本連載をまとめた「ドン・キホーテのピアス」第17巻。鴻上による、この国のゆるやかな、でも確実な変化の記録

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