「フェイクニュースで儲かってます」風俗店経営者が口コミの裏側を激白
最近何かと耳にする「フェイクニュース」。トランプ氏が当選した米国大統領選においても、また日本国内の選挙においてもこのフェイクニュースが少なからず影響し、各新聞社などの大手メディアもこぞってフェイクニュースを問題視する記事を出しているようだが……。
「それだけニセのニュースが世論に強く影響を及ぼし、そして儲かるのか?」
数年前にそう考えた風俗店経営者のマコトさん(仮名)は、畑も規模も異なるがフェイクニュースを駆使して利益を得ているという。さらに「フェイクニュースを出し続けることで嘘は嘘でなくなる」と説明する。果たして、どういうことなのか?
「ネトウヨ(ネット右翼)と呼ばれる人たちが、自身に都合のいいような言説や解釈、時には嘘を交えてまとめサイトを作ったりしますよね。そのフェイクニュースによって世論に影響が出るんでしょうけど、僕がやっているのは、風俗系まとめサイトや掲示板に、情報を書き込むことです。ショボい話だと思うでしょう? これがバカにならないし、あらたな“ビジネス”にもなりました」
マコトさんは、関東某所で3店舗の派遣型風俗店を経営していた。約8年前には、不景気と激安店の台頭もあり、そのうち2店舗をたたまざるを得なくなった。女のコにも『今後の話をしておかなければならない』。そう考えたマコトさんは、お店で働く従業員数人を連れて食事に行った。そこで知ったのは、ネット上に存在する「風俗情報口コミ掲示板」。従業員の間で、特に女のコたちの間では、すでに「口コミ掲示板」はメジャーなものになっていた。客だけでなく、風俗嬢にとっても欠かさずチェックしなければならない「情報(ニュース)」になっていたのだ。
「あの店のあのコがいいとか悪いとか、お客さんが書き込んで、別のお客さんがその情報をもとにお店に来てくれる。ふと『俺が書き込めばどうなるんだろう』と思い、何人かの女のコのポジティブな情報を書き込んでみたのです」
翌日・翌々日と、マコトさんがニセのポジティブ情報を書き込んだ女のコは、瞬く間に予約でいっぱいに。半信半疑、ダメ元でやってはみたものの、恐るべき口コミの影響に心が躍ったという。そうして別の女のコに関する偽の情報を流していると、ある日「この書き込みは嘘ではないか」「店や関係者が書き込んでいる」と、ユーザーから鋭い指摘が入ってしまった。
「これは後にわかったことですが、ライバル店の関係者がウチを中傷するために書き込んでいたんです。まあ、偽の情報を流しているこちらからすれば叩かれてもしょうがないんですけど(笑)。でも、全く問題になりません。偽情報のおかげで客足は伸び、収入は大幅に増えました。さらに、ハイレベルな女のコたちがウチで『働きたい』と来てくれるようにもなり、とても良い環境が作れていたのです」
“フェイクニュース”で儲ける風俗店経営者
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新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。
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