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“ジャパニーズ・メタル”と“ジャパメタ”は別モノ!このジャパメタ臭に悶絶しろ!! ジャパメタ名盤5選

このジャパメタ臭に悶絶しろ! ジャパメタ名盤5選

LAZY『宇宙船地球号』(1980年)

LAZY『宇宙船地球号』(1980年)

 アイドル・バンドとしてスタートしたLAZYは、「ヘヴィメタル宣言」を行なって、本作は1980年12月にリリースされた。国産ヘヴィメタルの最初のアルバムであり、“アイドルメタル”最初のアルバム、そして、LAZYのラスト・アルバムでもある。  バンドは音楽性の相違によって解散した。メンバーはその後、LOUDNESSとネバーランド、影山ヒロノブ、それぞれの道を歩み、全員がアニソンを体験することとなった。さらに、キーボードを担当していた井上俊次は、アニメ・ゲーム・声優関連を中心とした音楽制作会社「ランティス」の代表取締役社長になっている(2018年4月よりバンダイナムコアーツ代表取締役副社長)。つまり彼らは“アニソンメタル”の原点とも言えよう。  “国産メタル”“アイドルメタル”“アニソンメタル”のいずれかを好むならば、聴いておかねばならない最重要アルバムである。 ACTION!『ACTION! KIT』(1984年)

ACTION!『ACTION! KIT』(1984年)

 「ACTION ! 100,000VOLT」が収録されている最初の4曲入りミニアルバム。ベタベタな“歌謡メタル”だったことで、洋楽メタラーは嫌っていた。筆者がヘヴィメタルを聴き始めたのは、80年代後半のスラッシュメタル環境以降だったので、歌謡曲臭するヌルい同作を最初聴いたときは、「うわ、ダッセー! 最悪! 死ね!」と思い、拒否してしまった。  のちになって、「ACTION ! 100,000VOLT」が、子ども向け特撮TVドラマ『ぼくら野球探偵団』のオープニングテーマ「マジカル・アクション!!」(NOVELA)の転生した楽曲であることを知った。歳を取って、自身の偏見を客観視できるようになってから、彼らのベストアルバムを聴いたら実に良かった。ACTION!も、“ジャパニーズ・メタル”ではなく“ジャパメタ”の原点たるバンドの1つと言えよう。 聖飢魔II『聖飢魔II~悪魔が来たりてヘヴィメタる』(1985年)

聖飢魔II『聖飢魔II~悪魔が来たりてヘヴィメタる』(1985年)

 権威ある某ヘヴィメタル雑誌で、「0点」というステキな評価を下された聖飢魔IIのデビュー・アルバム(ただし、同誌の失禁脱糞ガッツポーズの某編集者は、本作を擁護している)。メディアによる「権威」という武器の悪用によって潰される可能性もあったが、早々に日本のヘヴィメタルを代表するバンドになり、メタル系バンドとして史上初めて『NHK紅白歌合戦』に出場した。筆者の友人にも熱烈なファンがいる。  ダミアン浜田作曲によるNWOBHMの支流下にある本格的な楽曲が揃っている。メディアによる「権威」、洋楽メタルを格上と規定する階層意識が、実にくだらないものだったことを立証したアルバムと言えよう。
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4枚目と5枚目はアノ名盤だっ!
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5月1日発売の拙著『ジャパメタの逆襲』では、他にも5枚追加し名盤10選を紹介しているので、気になる方はそちらでぜひ、チェックしていただきたい。

ジャパメタの逆襲

LOUDNESS、X JAPAN、BABYMETAL、アニメソング……今や世界が熱狂するジャパニーズメタル! !  だが、実はジャパニーズメタルは、長らく洋楽よりも「劣る」ものと見られていた。 本書は、メディアでは語られてこなかった暗黒の時代を振り返る、初のジャパメタ文化論である。★ジャパメタのレジェンド=影山ヒロノブ氏(アニソンシンガー)の特別インタビューを掲載!

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