エンタメ

アニソンメタルに流れるLAZYの血脈――影山ヒロノブ、LOUDNESS、ランティス【山野車輪】

<文/山野車輪 連載第10回>

アニソンメタル・シーンの始まりは秋葉原ではなく……

 今でこそ、大人もアニメやマンガを堂々と観たり読んだりしているが、つい最近まで、アニメやマンガなどのオタクカルチャーは子どもが観る(読む)ものというのが一般常識とされ、大人がたしなむのは「恥ずかしい」こととされていた。  そしてへヴィメタルという音楽もそのリスナーも、一般大衆からは偏見の目で見られていた。なかでも特にジャパメタや国産女性ヴォーカル歌謡メタルは、メタル・カーストで最下層に位置付けられていたことは、連載第1回で書いたとおりである。  だが、オタクカルチャーはその後、海外から高い評価を得るなど市民権を獲得し、オタクへの偏見・蔑視は次第に薄まってきた。その後を追うかのように、へヴィメタルの内外に横たわっていた差別も、嬢メタルの盛り上がりやBABYMETALの世界的成功、そしてラウド系アイドルの勃興によって払拭された。  これまでの連載で述べてきたように、近年まで差別に悩まされてきたアニメとジャパメタは、実はお互いに非常に近しい存在なのである。今回は、その2つの密接な関わりの土台となった歴史「アニソンメタル黎明期」を振り返ってみたい。それは、関西へヴィメタル・シーンの歴史でもある。

日本最初のヘヴィメタル・アルバムLAZYの『宇宙船地球号』(1980年)

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アニソンメタル界伝説のバンド
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ジャパメタの逆襲

LOUDNESS、X JAPAN、BABYMETAL、アニメソング……今や世界が熱狂するジャパニーズメタル! !  だが、実はジャパニーズメタルは、長らく洋楽よりも「劣る」ものと見られていた。 本書は、メディアでは語られてこなかった暗黒の時代を振り返る、初のジャパメタ文化論である。★ジャパメタのレジェンド=影山ヒロノブ氏(アニソンシンガー)の特別インタビューを掲載!

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