更新日:2018年05月13日 08:54
仕事

あなたの「つらい今」も、いつか想い出に変わる――ある名曲が教えてくれたこと

20年近く経って気づいた、あの感動の意味

 この相談業を通して、「人間の抱えるすべての悲しみや苦しみが、いつか想い出になって、許せる時が訪れますように」と祈るような気持ちがよぎるようになりました。この「すべての悲しみや苦しみがいつか想い出になって、許せる時が訪れますように」という祈りと、「過ぎる今が想い出なら」というフレーズは、私の中で繋がっています。中学生だった頃の私が、自分が感動する理由をそこまで理解していたわけではありません。説明はできないけれども、どうしようもなく魅せられる。そして、その意味に二十年近く経って初めて気づく。その時を超えた繋がりこそが感性です。  ちなみに「いつも二人で」は夫婦の愛を歌った曲です。だから私の解釈は間違っているのかもしれません。しかし閃きとはいつだって、本筋から離れた解釈から生まれます。そして、自分からこみ上げた強烈な印象以上に、私たちを突き動かすものが他にあるでしょうか。合理性も必要ですが、人は理屈だけでは決して動きません。

あなたにとって大切な曲はありますか?

 あなたの好きな曲はなんでしょう。色々なアーティストやアルバム、タイトルが浮かんでくると思います。では、あなたにとって大切な曲はなんでしょう。そう問われると、候補がぐっと絞られるはずです。そして、そこには単なる楽曲としての良し悪しだけでなく、自分自身の人生が、過去が、記憶が絡んできます。その過去の記憶が今の自分と結びついた時、私たちは「ああ、だから自分はこう生きているんだ」という意味に気づきます。  物事が長続きしない。モチベーションが湧かない。私たちはいつだってやる気に悩まされていますが、自分の感性ほど続けられる理由はありません。それはふと気づくと続けてしまうものだからです。それをぜひ、あなたにとって大切な音楽から探してみてください。あの頃素晴らしかったものは、ずっとずっと素晴らしいものであり続けます。<文/佐々木> 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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