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雑誌『ニコラ』が好調すぎるワケ 『セブンティーン』を抜きティーンズ誌1位に

ニコラの表紙

“出版不況”と言われるなか、売り上げ絶好調の『ニコラ』

 昨年、『セブンティーン』(集英社)を抜いてティーンズ誌販売部数1位となった『ニコラ』(新潮社)。“出版不況”と言われ、競合誌が軒並み部数減・廃刊となるなか、ひとり絶好調なのはなぜなのか?

圧倒的部数を誇っていた『セブンティーン』を抜き、ティーンズ誌1位に

東京開放日

東京と大阪で年1回開かれるイベントには多数の読者がつめかける。このほか、毎月新潮社内で読者参加のイベントも行っている

 NHKの朝ドラ『半分、青い。』で主演を務める永野芽郁さんの、天真爛漫な演技が評判だ。主人公と張り合う古畑星夏さんの役どころも、視聴者をハラハラさせる。実は二人とも、何年も前から雑誌モデルとして活躍していたのだ。  その雑誌とは、中学生を対象とするティーンズ向け女性誌『ニコラ』。これまでも、新垣結衣、岡本玲、西内まりや、池田エライザ、沢尻エリカ、川口春奈、松井愛莉、藤田ニコル、飯豊まりえ、清原果耶(以上、敬称略)など、有名女優・タレントを多数輩出している。 『週刊新潮』の創刊に携わり、新潮社のカラーを体現していた名編集者、故・斎藤十一氏の「女・子供には手を出すな」という“遺訓”を破り、『ニコラ』は1997年に発刊した。  創刊以来、販売部数は15万~20万部の間で安定。競合誌の『ピチレモン』(学研プラス)などが休刊、以前は30万部近くを誇っていた『セブンティーン』や『ポップティーン』(角川春樹事務所)など競合誌が失速するなか、斜陽と言われる雑誌市場で好調さを維持する希有な存在だ。現在、「妹雑誌の『ニコ☆プチ』と合わせて、小中学生市場をほぼ掌握した」(新潮社幹部社員)というほど、盤石な地位を築いている。

毎年1万人以上の応募者から4~6人が選ばれる、「ニコモ」の狭き門

小島知夏さん

新潮社の営業部から異動して2004年から『ニコラ』編集部員となり、2017年~編集長をつとめる小島知夏さん

 出版販売会社関係者は、「ティーンズ誌の場合、以前から強力なモデルがいることで部数が伸びると言われてきました。『ニコラ』はその点で、特に強みを発揮しているのではないでしょうか」と分析する。  そのモデルたちの魅力を引き出して『ニコラ』の快進撃を牽引しているのは、小島知夏(こじま・ともか)編集長。14年間同誌を作り続けてき小島さんが編集長として最初に手がけた2017年9月号は実売86%を記録。今年2月号は90%を超え、ほぼ完売状態となった。雑誌の平均実売率が6割前後というなか、驚異の数字だ。 「自分たちの感覚だけで雑誌をつくると、読者とのズレが出てきます。ニコモ(『ニコラ』ではモデルをこう呼ぶ。「モ」は丸囲み)に私物を見せてもらったり、毎月開いている読者イベント『ミニミニ開放日』の参加者に話を聞いたり、中学生が何を考えているかを徹底的にリサーチしているんです」(小島編集長)
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いちばん印象に残っているニコモ
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週刊SPA!7/3号(6/26発売)

表紙の人/ 佐野ひなこ

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