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ウイスキーは冷蔵庫にいれちゃダメ! 飲み切れなかったときに長期保存する正しい方法

化学実験でも使われるアレがあれば長期保存も安心

 開栓したウイスキーやブランデーを長期保管するなら、もうひと手間がかかります。ワインと同様、新鮮な空気に触れ続けると劣化してしまうためです。そこで、ワインでも行われているように、瓶の中に窒素ガスを吹き込んで酸素を含んだ空気を追い出し、その状態で栓をすることがあります。ワインはそれでも1週間程度で劣化が進んでしまいますが、蒸留酒であればほぼ変化はストップします。  とはいえ、蓋の間からわずかながら空気が出入りする可能性はあります。長期保管するなら、さらにテープでキャップ部分をぐるぐる巻きにするのです。きちんと封印できて劣化しにくく、貼りやすく、飲むときは剥がしやすいテープを利用しましょう。そこで、使われているのがパラフィルムです。アメリカの企業が製造しているパラフィンフィルムで、実験室で利用されています。フラスコなどを密閉するために使われており、無臭で防水性があり、ひっぱればすごく伸びるなど使い勝手がいいのです。  パラフィルムには接着剤がありません。小さく切ったパラフィルムを瓶の口に合わせて引っ張りながら巻き付けるのです。きちんと固定できますし、剥がすのも簡単です。面倒なら引きちぎって剥がすこともできますが、きれいに剥がすと何回かは再利用することもできます。  開封したウイスキーだけでなく、本当に貴重なお酒の場合、新品でもパラフィルムで保護する人もいます。買ってから数年寝かせるつもりならそれもありでしょう。

パラフィルムを細長くカットします。ものすごく伸びるので、セロテープのような感覚で切らないように注意してください

引っ張って押し付けながら口にテープを巻き付けます

 今回、蒸留酒の保管方法を紹介しましたが、それほどナーバスになる必要はありません。未開封であれば10年や20年で変になってしまうものでもないですし、きちんと保管していれば開封してからでも何年も持ちます。  しかし、筆者がバーで遭遇した経験では、ウイスキーの保管が悪すぎてコルクが腐ってしまったケースが1回、開栓しているのに普通に棚に並べて5年以上経過してアルコールが飛んでしまったケースが1回あります。大切なお酒であれば、やはり万全を期して保管することをオススメします。
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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